部屋の片隅で、ぼんやりとさっきまでの出来事を思い出した
あなたが亡くなってから、悲しむ暇もなく慌ただしく時間は過ぎていった
だからか、あなたがいなくなったという感覚がない
あなたの笑顔は明日見れないの?
あなたと歩くことはもうできない?
あなたと他愛もない話をすることもできない?
そんなの、信じられない
信じたくない
いやだ…、いやだ…、
どうして逝っちゃったの…、?
部屋の片隅でわたしは、ただひたすら泣き続けた
まるで、地と天がひっくり返ったような感覚
こんな地獄で生きている意味なんて見いだせなかった
こんな世界で生きるくらいなら、あなたのもとに行ったほうが幸せになれると思った
目に映る景色が逆さまになってる…
ああ、わたしの人生なんてこんなものだよね
そんなことをのんきを思って、
逆さまになってる景色を目に焼け付けた
これがわたしの人生での、最期の光景…
わたしはゆっくりと目を閉じた
眠れないほどにあなたを想う
ふと、夜中に目が覚める
頬が濡れていた
またあの夢を見た
懐かしく、楽しかったあの日の思い出が
最近よく夢に見る
そのたびに、泣いて、寝ることができない
ねえ、あなたがいない世界は
こんなにも苦しい…、
"眠れないほどにあなたを想う"
あなたが生きている世界を
どれだけ夢見ただろう
あなたのとなりを歩いて
お茶をしたり、買い物したり、何気ない会話をしたり、
そんな未来があったなら
わたしはどれだけ幸せだっただろう
でも、わたしなんかが、
人並みの幸せを願ったらいけなかった
わたしが、人並みの幸せを願ってしまったから…、
あなたはいなくなってしまった
これが、わたしに与えられた現実
この現実が、神様がわたしに与えた、"幸せ"
こんな地獄が幸せなら、
いっそのこと、あなたのもとに行きたい
"夢と現実"
それはどれだけ、かけ離れているのだろうか、
さよならは言わないで
"さよなら"、なんて
どうして、一生の別れみたいなとこを言ったの、?
ずっと一緒にいようねって約束したのに…、
わかってる、わたしを庇ってくれなかったら
今、そこにいたのはわたしなんだ
あなたがいない世界で生きていく理由なんて、ないよ…
あなたがいたから、わたしは生きていた
あなたがわたしの生きる意味、
ねえ、どうして、あのとき…、
救急車の中で、あんなこと言ったの…?
まるで、もう自分が死ぬのが、
わかってたみたいに…
"さよなら"
いやだ…、そんなこと言わないで…