今日にさよなら
今日も一日楽しいかったな〜
友達と沢山話した!
いっぱい色々なもの見つけたよ
でも、いつか忘れちゃうのかな…
皆も…自分も…
今日は今日で最初で最後
もう二度とこの時間は楽しめない
だから、少しでも忘れないようにしたいな
今日にさよなら!そして、ありがとう
「お気に入り」
何も考えずに、はらっぱに寝そべり青空を見続け
る。風がさわさわさわっと頬をなで、虫がトコト
コと私の体を登る。「おい!私は山ではない
ぞ!」と思いながら、一生懸命登る姿を見守る。
「皆はこの時間何をしてるのだろう」…そんな事
を少し思う。でも、私はこの時間がお気に入り。
自分と向き合い、自分が生きてると感じるお気に
入り。
「誰よりも」
「明日の天気は100%晴れです!以上天気予報でし
た〜」
「流石誰よりも天気を当てる天気予報士ですね〜」
この世界はおかしい…誰よりも優れた何かがない
と働けない。生きていけない。
俺はそんなこの社会が大ッキライだ…
「おはようございます!貴方は誰よりも優れた何
かがありません。ですが、ご安心を!近年の…」
「うるせ…」
「けんきゅ…」
怒りを引き起こす、機会を止めるため、ブチッと
電源を切った。
「は〜静かになった…毎回、しつこいんだよな〜
誰よりも…誰よりも…って」
皆誰よりも優れたものがないと気がすまない。
そんなの、アホらしい…皆ニコニコで必死に能力
を維持し続ける。だって抜かされたら終わりさ…
仕事がなくなり、人間扱いされなくなる。
まぁ、仕事がなくても補助金がでるが…その額は
引くほど少ない、子どもたちはもっと可哀想だ…
親に優れた人間になれと叩かれるのだから…
「は〜今日も補助金少ねぇ〜ハハハもう笑うしか
ねぇなこの少なさ、どう生きろって言うんだ」
そんな独り言にも嫌気具指すが、それでも…俺は
仕事がなくて良い…悔しくはねぇよ…ただ一つ言
えるなら「俺は誰よりも人間らしく平凡に生きて
るなんてな!」と冗談混じりに思いながら、今日
も昼寝をする。
「再起動…おはようございます!貴方は誰よりも…」
10年後の私からの届いた手紙。
失敗した帰り道は、やはりいつもよりもとても冷
たく暗いものの様に感じる…上を見上げると雲と
間に小さな星が一つだけこちらを覗いてる。
そして私は思わず、
「なぁ…このままで大丈夫かい?10年後の私は何
をしているんだい…」とつぶやく。
当たり前だか、そんな事をつぶやいたところで…
返事は帰ってくるはずはない。そんな事を知って
るがゆえに、少し虚しくなった。
だが…絶望した事はこれまでも沢山あった、しか
し、それでも生きてる。あの雲の隙間から見える
星もきっと、「これから先良い事も悪い事もある
が最後は幸せになる!」と言う10年後の私からの
手紙であろう。そう信じてる。そんな期待を込め
て…また、歩き出す。10年後幸せになれるよう
に…
「バレンタイン」
初めて食べたチョコレート最初はとっても甘かっ
た!だけど最近ビターな味に、私はうんざり…あ
の時食べたあの甘さが恋しくなるぐらいだった。
「ねぇもしかして!貴方は、あの甘さにうんざり
しちゃったのかな?それとも貴方は甘ったるいお
味は苦手?」そんな事を考える。「じゃあ私が作
ったこのチョコも、貴方のお口に合わないかも知
れないわ…ごめんなさいね…でも、今日ぐらいは
良いでしょ?」そんな思い出、静かにあの人の近
くにチョコを差し出した。
そうするとあの人は、私の作ったチョコレートを
一口頬張り、何も言わずにニッコリと微笑んだ。
「何も言わなくても、気持ちは分かるから安心し
てちょうだい」そんな気持ちで、私も何も言わず
に手を握った。ほろ苦く少し甘い調度良い思い出
になった。