「誰よりも」
「明日の天気は100%晴れです!以上天気予報でし
た〜」
「流石誰よりも天気を当てる天気予報士ですね〜」
この世界はおかしい…誰よりも優れた何かがない
と働けない。生きていけない。
俺はそんなこの社会が大ッキライだ…
「おはようございます!貴方は誰よりも優れた何
かがありません。ですが、ご安心を!近年の…」
「うるせ…」
「けんきゅ…」
怒りを引き起こす、機会を止めるため、ブチッと
電源を切った。
「は〜静かになった…毎回、しつこいんだよな〜
誰よりも…誰よりも…って」
皆誰よりも優れたものがないと気がすまない。
そんなの、アホらしい…皆ニコニコで必死に能力
を維持し続ける。だって抜かされたら終わりさ…
仕事がなくなり、人間扱いされなくなる。
まぁ、仕事がなくても補助金がでるが…その額は
引くほど少ない、子どもたちはもっと可哀想だ…
親に優れた人間になれと叩かれるのだから…
「は〜今日も補助金少ねぇ〜ハハハもう笑うしか
ねぇなこの少なさ、どう生きろって言うんだ」
そんな独り言にも嫌気具指すが、それでも…俺は
仕事がなくて良い…悔しくはねぇよ…ただ一つ言
えるなら「俺は誰よりも人間らしく平凡に生きて
るなんてな!」と冗談混じりに思いながら、今日
も昼寝をする。
「再起動…おはようございます!貴方は誰よりも…」
2/16/2024, 1:11:55 PM