命の終わりとは
いったいいつだろうか
心臓が止まった時
供養が終わった時
皆に忘れ去られた時……
全部違って
全部正解なんだろう
死後の世界なんて分からない
そこに期待も不安もない
分かるのはせいぜいこの世界の一部ぐらい
ならば命が燃え尽きるまで
この世界を謳歌しようか
 ̄[命が燃え尽きるまで]
こんな夜さっさと明けてしまえばいいと
思った夜があった
この夜が続けばいいと
思った夜もあった
でも毎日朝は来る
その陽は私を照らす
朝が絶対にくることに
どこか安心している自分がいる
 ̄[夜明け前]
一人じゃどうにもならないことほど
面倒なことはない
何かに本気になったことがないんじゃない
本気にならないといけないような
勝負に挑んでこなかっただけ
あれは結局恋だったのだろうか
なんてつまらないことを考える
映画やドラマみたいに結末が決まってるなら
最後まで進めるかもしれない
面白くないだろうけど
君の考えと僕の考えは違う
君のゴールと僕のゴールも違う
君のガッカリした顔を想像する度に
足がすくむ、動けなくなる
あの日の恋慕が本気の恋だとしたら
誰に気づかれるでもなく
過ぎ去っていってしまったよ
 ̄[本気の恋]
もう既に来年のカレンダーが
売り出されていた
ちょっといいなと思って
商品棚を眺めていた
横長の卓上カレンダー
1週間でめくるタイプのやつ
でもなんだか途中で飽きる気がした
来年まで3ヶ月もあるのに買うのも
どうかと思ったし
多分2週間でめくるの
あきちゃいそうだし
というかまだ今年が残ってる
なにしようかな
とりあえず今日はもう寝た方が良さそう
明日を元気に使いたいし
 ̄[カレンダー]
そこに確かにあったから
なくなったって感じるんだ
過ごした時間があったから
終わったって感じるんだ
なら最初から
何もなかったら良かったのに
ならもう二度と
誰とも出会わなければいいのに
でもそういう訳にもいかなくて
まだまだ地球は回り続ける
別れるために出会う
出会うために別れる
どっちが最初かなんて
わかんなくなってしまうぐらい
この地球が回り続ければ
もう寂しくなんてない
 ̄[喪失感]