もし魔法があったら…
テストでいつも満点取れるように
空を飛んだり、瞬間移動できたり
考えてたら切りがないな、と思っていたら
テレビで戦争の話、貧困の話、政治の話など
様々なニュースやっているのを見た
しばらく見た後に、考え直して
もし魔法が使えるならば自分の理想じゃなくて
まずは世界や世間を良い方向に
変えられるような魔法を使おうとおもった
「今日はついて来てくれてありがとう!」
『全然、私も星とか見るの好きだから
むしろ誘ってくれてありがとう』
今日はいつも仲良くしている好きな人と
天体観測をしに来た。
冬真っ只中なのでとても寒いが、その分
星空がとても綺麗に見えている
「…今日の月は満月なんだね!」
『そうだね、丁度満月の日だったんだね』
緊張していて中々会話が続かない
こんなチャンスないから今日は気持ちを
伝えよう!と思ってタイミングを見計らっていた
「莉音ちゃん。」
『ん?』
「きょ、今日は “月が綺麗ですね”」
彼女は少し驚いてから微笑んで言った
『私、死んでもいいわ』
「え⁉︎死なないで⁉︎」
私がそういうと彼女は笑って言った
『私も好きってことよ』
知らなかった…私は只々恥ずかしい思いと
これからも2人で一緒にいれたらいいなという
思いを抱えて空を見上げた
空には夜空を駆ける流れ星があった
『私は親友のことが大好きだ』
毎日一緒にいるがいつも本当に楽しい
最悪な日でも彼女と話すと楽しい日に変わってしまう
たまに彼女が他の人と話しているのを見ると
嫉妬してしまう
自分と話してるよりも楽しんじゃないかって
でもこの気持ちを彼女に話したらどう思われるかな
ふとそんなことを考える
・・やめておこう、ただ彼女を困らせてしまうだけだ
このまま、ひそかな思いを留めておこう
彼女を困らせないために
…彼女に嫌われないために
事故で亡くなってしまった親友の日記には
こう書いてあったらしい。
私はその内容をただ聞き流すことしか
出来なかった、親友が亡くなってしまったのだから。
だけど、これだけは確かで彼女に伝えたかった
「私も大好きだったよ」
「どう?体調は」
とある病気で入院している彼女の
お見舞いに今日も行った
彼女とは長い期間付き合っている
今までたくさんの場所へ行って思い出を作ってきた
彼女の病気が治ったらまたどこか一緒に行きたいな
そう思っていると彼女が口を開けた
『あなたは誰?』
もう聞き慣れちゃったな笑
「僕は凛。君の恋人だよ」
『恋人…』
その言葉を聞くたびに君は不思議そうな顔をする。
僕は君の病気が治るまでずっと一緒にいるから
何度でも君に自己紹介をして、今までの
思い出話を聴かせるから…
君の病気が治ったらまた2人でどこか出かけよう
そう思いながら今日も君に自己紹介をする
最近夜に、寒いなーと思ってふと
空を見る時がある
僕のいるところは田舎だから周りに明かりがなく
とても綺麗に輝いている星がたくさん見える
毎日あまり変わり映えしない日々なんだけど
星の配置が変わるたび日は刻一刻と
進んでいるんだなと改めて感じる
…当たり前のことだけど
大人になったら空を見る機会は
あまりないかもしれない。
学生である今でさえ空ではなく
スマホを見ているのだし…
大人になったらたまにで良いから
画面ではなく空を眺めてぼーっと出来る時間が
作れたら良いな