#虹のはじまりを探して

見つからないものを探すちいさな冒険

あるいてもあるいても

どこまでもどこまでも

空を仰いで目を細めるたび

霞んでぼやけて青に溶けてゆく

おいかけておいかけて

もう目的を果たせなくても

やがて終わる夏の気配に溶けてゆく

#またいつか

「また」も「いつか」も
二度と無いなら言わなくていいと思っていたあの頃

白黒　右左　裏表
世の中のあらゆることをハッキリさせたかった

分からないことへの不安が勝っていたからかな

無いかもしれない約束を
その瞬間だけ信じる余白を覚えたのは
もうとうに昔のことのようだよ

#今を生きる

これは私の持論であり自戒なのだけど

勇気を持って希望を唄うこと
そしてそのために行動すること

決して自分を見限らないこと
他者と同じように自分を愛すこと

苦しいときも忘れるときもある
分かっていてやらない、できないときもある

それでも私はこの想いを胸に刻みたい

それが私の「今を生きる」だから

二人だけの。

沈黙のまま空気で会話する

視線で何となく相手の本心が見える

私たちは出会ってそう長くはないけれど

互いの唯一無二感に気づきはじめている

あなたとわたしじゃなきゃ無理なんて

そこまでの自信はないけれど

あなたとわたしの形がどこか似通っていて

互いの温度を高め合えることを知ってる

夏


浴衣は着るまでが楽しみで
着たら暑くて脱ぎたくて

りんご飴よりいちご飴
花火よりも目の前のかき氷

あなたの背中を追いかけないと決めた
だって私の夏はまだあるもの

打ち上げられた大輪の花が夜に溶ける
明日も変わらず来るのだけど
まだもう少しこの花を味わいたい