#花の香りと共に

献花なんて意味あるの？って言われて
立ち寄った本屋で軽く言い合いになった

あなたのその言葉に私は傷ついた

違和感が拭えなくて　どうして？って詰め寄った

胸の前に抱いた小さな花束をぎゅっと掴み
無言でひとり帰ってきた

もうあなたの顔はうろ覚えだけど
花の香りと共に思い出がほんのり香った

#心のざわめき

クシャッと心が鳴る瞬間がある

大して傷ついてないよってフリをしたときとか

後から痛みが追いついてくるから

二重で悲しくなって痛くなる

顔が引き攣って目の前に集中できなくて

元気とか勇気とか自信を落っことす

ざわざわざわってする

#終わり、また初まる、

終わりとはじまりの境界線はどこだろう
わたしたちの本当のはじまりは　いつ？

生まれたとき？

存在を認識したとき？

私と私以外を知ったとき？

確かなことは
至るところで終わりとはじまりが生まれてること

巡り巡る時の中
いつかこの身に訪れる終わりに向かって

#願いが一つ叶うならば

人間の寿命ってもっと延ばせないかな？
人生百年世代とか言うけどさ、足りてる？

私ちっともそう思えないんだよね

そもそもこの世にこんにちはって出てきてさ
言葉覚えたり学校行ったり働いたり
家族作ったり老けたり病気したり死んだり

人生のあらゆる門出や事件の時間軸が
目まぐるしくないですか？

人間の平均寿命に準えて考えるのをやめるとね
実は光速なんじゃないのって思えるの

学校だって働くのだって
もっと好きに時間選べる世界線が欲しいのよね

#芽吹きのとき

私は幸せだから　

今で十分だから　

この人しかいないから

置いていったらだめだから

放したら生きていけないから

保ってきた表面張力は
思ったほど大事ではなかったみたい

芽吹きのときは今
何を選んでも大丈夫