君と見た虹

虹だねって
それだけを言って
空を見ながら一緒に帰って
ただそれだけ
その後、虹について話もしていない

虹は何度か見かけるけど
虹だなって思いはしても
虹を見たことを誰かに語りはしない

誰と見たかで変わるほど
誰かを特別だとは思わない

君だけならまだいいけど
これが集団なら気をつけて
人間って簡単に騙されるからね

語られもせず
当たり前の様でも
あることは凄いと思う
特別では全然なくてもさ
中々に出来ることではないから

夜空を駆ける

願いを叶えるでもなく
しばらくの間だけ
星は欠けて大気を彩る

何処からか来て
この夜空で散る

たまに光の遺骸が届くことがある

何も叶わなくて
それでも
カケラが届くこともある
だから、たまに見上げてみて

ひそかな想い

支配からの強要ではなく
協調と調和がお互いにあること

力は必要だけど
力は道具でそれを扱う
その心が相手
相手にも力がある
力は武力だけではない

ひそかってよりは
基本的だけど
だからこそ忘れないように

あなたは誰

誰でもない
あなたにとっての
では、あるけど

別に知らなくても問題はない
もしかしたら知らない方が判るかも

あなたの誰かではない
私もあなたが誰だかを知らない

知らない方が良いこともあるんだよ

知ってるから失われるモノがある
誰かではあったんだから
とりあえず誰かでいいと思う

手紙の行方

陸
海
空

様々な出し方がある

鳩に
ボトルに
人伝に

委ねるのだから
行き着く先は
帰ってくるまでは不明で
書いた事柄と無関係な返信だと意味不明

宛のない手紙の出し方は
先に書いてしまってるけれど

何処かには届く
出した時点で届いてる

手紙の中身も大切だけどさ
手紙を書いて
手紙に書いて
届けようとする事は重要だと考える

畏まらずに
とりあえず書いてから
送り出すのかを決めたらいいのだから