街に出るとそこには私の知らない人ばかり
喋った事も顔も見た事ない人たち
なのにいつもどこかで誰かが私のことをみている
いつもどこかでカメラを向けられている
知らないのに喋った事もないのに
なぜ周りの目を気にして街を歩くのだろうか
同じような服を着て
同じような髪型
同じようなメイク
同じように皆細い足とウエスト
髪の毛なんて巻いてない
コンタクトをつけて眉毛だけ書いた顔
黒いおっきめのズボンに
お気に入りのスウェット
お気に入りの白スニーカー
お気に入りのあったかいダウン
イヤホンはすぐ無くしちゃうから線で繋いでるやつ
みんなとは違う太い足と寸胴な胴
昔ある人が
みんな違ってみんないい
といった
それは当たり前だとみんなは言ってるけど
じゃあなんでみんなと違う私は
後ろから指を刺されるのだろう
飛べない翼を広げも
ただ広げただけ
どれだけ助走をつけたって
ただただ翼を広げて走っているだけ
いつもみんなは口を揃えて
いつか飛べるよ、もう少ししたら飛べるよ
なんて言うけど
僕の周りの子はみんな大きく凛々しく
白い翼を広げてるじゃないか
僕の翼は黒く汚れてただ大きく醜い
今日もまた1人白い翼をあんなに大きく広げて
飛んでいってしまった
永遠に誓いますか
って聞かれたらきっと
はい、誓います
とは言うかもしれないが
心の片隅には
永遠になんて続くわけがない
そう思っている
ただこの気持ちが
永遠に続いて、永遠に愛し合えることを
望んでいます
声が枯れるまで、君に愛してると伝えたかった
っていうのはありきたりでしょうか
月曜日から金曜日までの放課後
私はいつも教室のベランダに出て
グラウンドを見る
何十人いようが、何百人いようが
私は君の姿を見つける
見つけても、見つけてもいつも私は
───頑張って
と心の中で応援する事しかできない
いいな、マネージャーはそばで応援できて
と言の葉を口にするといつも虚しくなる
そしてその虚しさを胸に今日も私は
いつも通り足どり重く家に帰る