君からのLINEはいつも自分勝手
無言でXの投稿送り付けて
私がそれに返事をしても、いつも既読無視
気分が乗れば返事をくれる
ほんとに自分勝手
苦手なのは知ってるけどさ
そんな自分勝手なLINEですら嬉しいと思う私も私なんだけどさ
でも電話で話したり、出会って話をすると
私の話をいっぱい聞いてくれて
少し低めの声で沢山褒めてくれるね
自分勝手なLINEを送り付けてきて、でもちゃんと話を聞いてくれる君の事を好きな私はおかしいね
カレンダーに印をつける
この印は君と出会えた日
その印を見る度に私は嬉しくなって飛び跳ねる
でも、それと同時に会えない期間が長いと
私は焦ってしまう
私が返信してもいつも既読無視の君
既読をつけてしまうと、君からLINEがなかなか来ない事を知ってるから開けないLINE
鏡に映る私はブスだ
二重顎で眉毛の太さも違えば顔は左右非対称
首は短く肩幅広く、体型は寸胴
毎日嫌でも見なければいけない鏡
ネットの中の私は違う
二重顎なんて有り得ないし、顔は黄金比
眉毛も皆の理想とする形
首は少し長くて、体型は韓国アイドルみたいだ
化粧をする時も眉毛を描く時も身だしなみを確認する時も全部全部、鏡を見ないようにした
そしたら、自分の顔が分からなくなった
女の終点は結婚だ
そう言った母親
女は結婚したら家庭に入るから遊べなくなるよ
そう言った女友達
好きだった彼と結婚した
食の好み、性格、金銭感覚、趣味、性的嗜好
ほとんど正反対と言ってもいい私達
ある日突然彼の親友と話す機会があった
その彼とは性格、性的嗜好が似ていた
性的嗜好に関しては合致だった
女の終点は結婚とはよく言ったもんだ
遊べなくなるのもそうだ
好きで結婚したはずの彼
一生を共にし生涯愛を捧げようと決めた彼
なのに何故親友の子に目がいくのか
ただ性的嗜好が合致しただけなのに
もしこの世に終点がなければ
女に終点がなければ
私は彼と彼の親友とどうなっていただろうか
ドアの開く音がした
ああ、好きだった人が帰ってきた