中。

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2/22/2024, 8:55:46 AM


『0からの』

「あーあ、またやっちゃった……」

「やばすぎ」

またやった……と言ったコイツは友達……いや親友。

「ビーカー割るの3回目。何回怒られたら気が済むんだか」

「わざとじゃないし!」

「あー!戻りてぇー!」

「……どこまで?」

「え?……んー、そうだな」



「1…………いや、0から。」



……0ってなんだろう?

時は過ぎる。

待ってくれない。

過去のこと、1秒前のことだって0になれる。

なら……

「おーい?」

「!!」

「ぼーっとしてたね?」

「全く、深読みしすぎだよー!」

「……え?」

「戻りたい?んな訳ないじゃーん!今、楽しいし!」

「……あー、でも割る前には戻りたい」

「都合が宜しくて」

「それが私!」

「なるほどね?」

「どゆこと」


でも、同感だ。

私だって今が楽しい。

戻る気なんてない。





なーんて、口に出せないけど……

口に出せるアイツはすごいな、


「んふふふ……」

「(顔に出やすいからわかりやすいんだよなぁ……笑)」

2/6/2024, 3:08:25 PM

『時計の針』

「はぁ、」

深いため息をつく。

また休んでしまった。
逃げたのだ。

カチ、カチ、カチ、カチ。

時計の針がうるさい。

熱があるんじゃない。
友達と喧嘩をしたわけじゃない。
いじめられてるわけじゃない。

部活も充実していて楽しい。
学校は、楽しいはずなのに。

いつからだろう、こう思い始めたのは。

布団の中でスマホをポチポチ。
楽し……いのかな。わからない。


こうやって一日が終わる。
私に時計の針は速すぎた。

1/27/2024, 6:44:25 PM

『優しさ』



「にっしー優し〜!」
にっしー。西田だからそう言われてる。

僕はよく優しいって言われる。
自分じゃよく分からない。

みんな、なんで優しいって思うんだろう。

僕の性格……。
流されやすくて断れない。

そんな感じ。

争いは嫌いだ。
だから譲る。自分自身が嫌でも。

すると、
「流石にっしー。優しいね!」
……って帰ってくる。
そんなつもりないのに。

優しさってなんだろう。

相手を許す?
相手に合わす?
空気を読む?

分からない。

優しさって甘えなのかな。
自分も、相手も。

自分は傷つきたくなくて、相手はそれに甘える。

考えて、考えて、考えて、考えて、考える。

考えるほど、考えるほどに、甘い優しさに溺れていく。

1/24/2024, 4:35:59 AM

『こんな夢を見た』



「今日の宿題は、自分の進路について考えてみましょう。皆さんの将来やりたいことをこの紙に書いて提出してください。」


進路、進路。
小さな頃はたくさんの夢と、希望を抱いていた。

将来の夢。そう聞かれると3つくらい余裕で言えるように。


今の私はどうだろう。
なんの取り柄もない真面目が。

いい所を全て真面目に取られた私。


帰りながら、そう思っていると家に着いてしまった。

一体どれくらい考えていたのだろう。


昔の記憶をたどる。

年長の頃に書いた夢は「たこ焼きになる」だった。

1年生から3年生は「ぬいぐるみ職人」

4年生から6年生は「お笑い芸人」

じゃあ中学生は……?

学校で書かされた紙を1枚1枚めくっていく。



そこである共通点に気づいた。

「私は……人を笑顔にしたい……?」


はぁ、とため息が出た。
そんなこと思ってもみなかった。

高校2年生の私。
将来の夢は人を笑顔にしたい。


具体的な職業じゃないけれど、こんな夢を見たって良いだろう?

1/23/2024, 6:01:04 AM

『タイムマシーン』


タイムマシーンを貰った。
往復で1度きりしか乗れない。

過去に行ってみるか?

後悔を何度もした。
それは数え切れないほどに。

笑い話もあるけれど、ほとんどが笑えない。

一つだけ変えたって一緒だろう。
多分、きっと。

未来に行くか?

未来に行ったってそれが本当にそうなるかは分からない。
誰も分からない、未知の世界。



「……そもそもこれを使うべきじゃないな。」

今 自分は、自分の人生のピースを、パズルのピースを埋めている。

パズルは自分で作っているように見えて完成系が決まっている。

過去も、これからの未来も変えられない。

ならこれを使う意味は無い。





自分はタイムマシーンを壊した。

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