最後の声
もしも、君と話すのがこれで最後になるのなら。
君は最後に僕になんて言葉をかけてくるのだろう。
今までありがとう?それともいつも通りに、また明日ねって変わらない言葉をかけてくるのかな。
もしかしたら、今までの不満とかをぶつけてくるのかもね。
人が誰かを忘れる時、最初に忘れるものは声なんだって。そのうち、声だけじゃなくて君の存在自体も僕の中から消えていくんだろう。
だからその時は、どうか君のことを、声を忘れられなくなるような言葉をかけて欲しい。
そうしたらきっと、寂しくはないだろうから
小さな愛
例えば、それはちっぽけなものかもしれない。
だけど、それのひとつひとつがきっと誰かにとっては大切なものだろうから。
少しずつそれを君と一緒に、積み重ねて歩いて行こうと思う。
空はこんなにも
君と一緒なら僕はどこにだって行けるんだよ。
雨上がりの晴れた空はこんなにも青くって、どこまでも広がっているんだから。
嫌な宿題とか全部忘れて2人手を繋いでどこか遠くに歩いて行こうかって笑い合って。
君と一緒なら僕はどこまでだってついていくから。
だから君が逃げ出したくなったなら、その時は僕のことを頼ってね。
子供の頃の夢
小さな頃、大人になったら自分はどんなことがやりたいのか、よく君と話してたよね。
ケーキ屋さん、お花屋さん、飛行機のパイロット、新幹線の運転手。
いろいろな夢を持つことができて、自分はどんな大人になれるのだろうとか毎日そんなことばかりを考えていた。
でも、成長したら、そんな子どもの頃の夢は叶わないんだから捨てなさいって大人たちには言われて。
いつまでも夢を持つことは諦めなさいって怒られて。
君も、「いつまでも夢なんか持っていたって生きづらいだけでしょう?」って
多分、君や大人たちが言ってることは正しいんだと思う。
だけど、大人になるからってその夢を捨ててしまったら、僕は多分もう君と小さい頃感じたその気持ちがなんだったのか、どうして大切だったのかわからなくなってしまうから。
だからもう少しだけ、簡単なことじゃないかもしれないけれど、僕は僕の夢を追い続けてみるよ。
そうしたら、君に胸を張って会いに行こうと思う。
どこにも行かないで
君はいつか、僕のことを置いてずっと遠くに行ってしまうのだろうね。
そしたら僕はひとりぼっちになってしまって、君といたこの場所から動けずに毎日を過ごすのだろう。
でも、「どこにも行かないで」なんて言葉は君への足枷になってしまうから。
君を縛るようなことはしたくないから、その時は「なんでもない」って嘘をついて、「また今度」と笑って君を見送るよ。