星のかけらが地に堕ちて
僕はそれを探しに行く
君は待っていていいから
僕は一人で歩けるから
放っておいてくれないか
あれは僕だけの輝きだから
太陽の下で陰を望む
あまりにも眩しく輝かしい太陽は
全てを焼き尽くしてしまうから
あの尊くも苛烈な光に
私はきっと耐えられないから
太陽の下で傘を差す
あまりにも眩しく輝かしい太陽は
私から雨を奪ってしまったから
あの優しくも厳格な光は
一点の曇りさえ許さないから
太陽の下で
私は私でいられるのだろうか
セーターをほどいている
あなたから貰った手編みのセーター
ただ1つ残った思い出
ほどいて糸になったら
手繰ってあなたのいる場所へ
わたしを連れて行ってくれる
わたしがあげたマフラーを
あなたはほどかなかったけれど
あなたがくれたセーターを
わたしは丁寧にほどいている
ほどいたセーターを
マフラーに編みなおして
あなたの温もりを感じた気がして
わたしは冷え切っていく
あなたのいる場所に行かなくちゃ
やわらかな光に包まれて
僕はやっと救われた
ずっとずっと探していた
やすらぎはそこにあったのか
冷たくなっていく身体を
優しく包み込んだ光は
温かくて柔らかくて
木漏れ日の中で眠るように
いつか、僕の上にも桜が咲きますように
そんな願いを抱いて
僕は息を止めた
過ぎた日を想うことにどれほどの意味があるというのか
届かない日々、戻らない日々への執着が何の助けになるか
何を求めて縋るかも定まらず、ただ握りしめている
価値なきものと知りながらも掴んだものを離せずにいる
手の中に何があるかも忘れてしまったというのに
ただかつて手にしていた美しさや尊さが残っていると
思い込んでいたいだけだ
未だ訪れない日を想うことにどれほどの意味があるというのか
届かない日々、辿り着けない日々への渇望が何の助けになるか
何を求めて縋るかも定まらず、ただ想い描いている
存在し得ないと知りながらも夢想から覚めずにいる
目の前に何があるかも見えないというのに
ただどこにも見つからなかった美しさや尊さが
この先の何処かにはあると
思い込んでいたいだけだ
今を想うことにこそ意味がある
そこにある瞬間、確かな存在への確信を抱け
何も恐れる必要のない、ただ足元を踏み締める時
自分自身が今なのだから
無くしておらず、届いている
過去と未来に惑わされては
今がわからなくなっていくのだろう
しかし、今は確かにここにある
前も後ろも、上も下も、分からなくなろうとも
今のあなたが、そこに居るだけだ
あなたには、今しかないのだ