11/15/2024, 12:03:11 PM
〈子猫〉
ペットショップで見つけた1匹の子猫。俺はその子から目が離せなかった。
近くにいた客はその子猫を指さし「少し不細工ね」と笑いながら言い、別のフロアへ行った。
ロシアンブルーの子猫は確かに顔は可愛いとは思えないような目つきをしていた。
ただ、なんとなく運命を感じた。
ガキの頃、近くの駄菓子屋を営むおばあちゃんが飼っていた猫とそっくりだからだ。
その程度で運命と使うには希薄かもしれないが、中々目を離せずにいた。
「その子、気になります?」
ずっと見ていたからだろうか。店員が気を遣って抱っこの提案をしてきた。
「いやぁ、でも…」
渋ったが、結局店員の流れに飲み込まれ、リビングには子猫が1匹増えた。
優柔不断で誰かに流されるままに行きてきた俺は、それがコンプレックスだったが、たまにはいい仕事をしてくれる。
11/12/2024, 1:05:45 PM
〈スリル〉
あの感覚が忘れられない。
仲間と一緒にバンドを組んで、コピー曲を何度も演奏した時の快感。
隣でマイクを持つ相棒の横顔を見ながら、鳴らすコード。
もうできないけど、あのスリルは一生忘れることができないだろう。
11/11/2024, 12:14:19 PM
〈飛べない翼〉
びりびりに破れた残骸を拾う。
翼を見つけて、気に入って、両親の前で披露したら、びりびりに破れた。
翼は作曲の仕方や歌詞の書き方がずらりと並ぶ。
残骸を拾い終え、抱きしめた。
涙がポロポロ溢れて止まらなかった。
11/10/2024, 2:32:00 PM
〈ススキ〉
ススキ
スキ
すき