まるで空みたいだ、と思う。
ころころ表情を変えて、おおらかで、みんなに愛されていて、たまに流す涙さえ美しくて。
そして、私の心を掴んで離さなくて。
どうしようもなく愛しいあなたに、私は今日も恋をしている。

空恋

君の首もとに輝くその美しさに心を奪われると同時に、なぜか胸が痛んだ。

クリスタル

ちょっと草っぽくて、少し湿ってて、だけどいい感じに乾いてる。
スイカと花火と蚊取り線香が混じったみたいな、この季節じゃないと嗅げない匂い。
毎年変わらないその匂いを感じるたびに、思い出すのはいつもあなただった。

夏の匂い

まるで私の恋みたい。

青く深く

「違うんだ！俺じゃない！」
今まで幾度となく奥を覗き込んできたその瞳を真っ直ぐに見つめる。
届いてほしいと願った俺の最後の声は、嘘つき、なんて温度のない言葉に切り捨てられた。

最後の声