暁 瑞稀

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12/25/2025, 7:13:33 PM

「祈りを捧げて」

 クラスメイトは願う。学校に来ないでくれ、邪魔だ。目障り。お前は異常者だと。
 先生は願う。学校へ来い。問題を起こすな、と。
 母は願う。兄と同じように難関高校へ行けと。そしていいところに就職して老後の面倒を見ろと。
 父は願う。まともに学校にも行けないクズは早く家から出ていけと。
 兄は願う。出来損ないの弟が早くいなくなりますように、と。
 皆が願う。あの異常者は早く病院に入れろ、と。
 僕は目の前の神様に願う。今日寝たら、もう明日は来なくていい。早く連れて行ってくれ、と。
 神様は願う。こんな異常者、こちらには来ないでくれ、と。

 目の前の神様?は言う。
「大丈夫、すぐに桃源郷に行けるよ」

 ■様に祈る。甘い夢を見せてくれて下さい。覚めることのない、花々が咲き誇るあの場所へ、もう一度連れて行ってください。