最初から何にも無かったんだよ
きっとね


失われた響き

もう二度と開くことがない
もう知る全てもない
知る必要もない
もう何処にあるのかもわからない


君が隠した鍵

起きて最初にお湯を沸かす
とにかくコンロに火をつけることが大事
凍える台所に張り詰めた
空気が、少しづつ柔らかくなる
そうすると朝になる
そう教わった


凍える朝

ひとりぼっちは
体の一部がヒヤッとする感じがして
頭の中がすーっとする
これくらいでいいと思うことにしている


涙の理由

未だ向かう勇気などない


空に向かって