凛世

Open App
11/15/2025, 1:48:08 AM

「また明日ね」

変わらない日常の

いつもの別れの挨拶

明日が変わらず訪れると

疑うことがないから

明るく手を振って言える言葉

これが戦争中や災害の後だったなら

決してこんなに簡単には

言えないだろう

明日の平和を信じられる

ここは本当に恵まれていて

なんて幸せな時代なのだろうか





「ささやかな約束」

11/8/2025, 12:49:07 AM

木の爆ぜる音

立ち昇る白い煙

熱気で舞い上がる葉と灰

夕刻の太陽の様な朱い炎

何もせず暖をとりつつ

踊る炎を眺める

日常から少しだけ離れたこの時間

全てを焼き尽くして欲しいと思いつつ

ただ刻が過ぎていく束の間の休息

嫌いではない

炎の舞踊を写真で写し

友に送ってみる

LINEでの語らいが

ひと時の安らぎを楽しいものとしてくれた







「灯火を囲んで」

11/5/2025, 10:44:18 AM

ああ 今この時が永遠に続けばいいのに…

過去も未来も考えず

そう願うことはしばしばある

幸福を感じる時は一瞬で

あっという間に

日常という鎖に縛られる

思い出は色褪せていく写真のように

記憶の波に沈んでいく

時に脚色された思い出は

未来に向かう脚を止めさせる

それでも願ってしまう

この時が永遠であればいいのに と





「時を止めて」

11/3/2025, 11:19:09 AM

素直じゃないし意地っ張りだし

お隣さんなんだから

いるのは当たり前と思っていたし

そんなに突然いなくなるなんて

思ってもみなかったし

お互い恋人ができても

このままなんだって思っていたのに


やだよ

行かないでよ


そう思っているのに

その言葉が出てこない

特別じゃないけど特別な君

せめてさよならだけでも言えれば良かった

誰も見てない部屋の隅っこで

堪えきれない涙を隠すのに精一杯だった





「行かないで、と願ったのに」

10/24/2025, 10:49:10 PM

誰にでも「秘密」はある

大なり小なりない者はいないと思う

どんなことであれ

知られたくないから隠す

それを魅力と思うか邪悪と思うかは

「秘密」の内容にもよるだろうけど

その者の表面上の性格によるだろう

「秘密」とは心の中で大きくなっていき

何時しか表面に出てしまう事がある

それを自身で操れるのか

それが出来ないならば素直になればいい

パンドラの箱のように閉じ込めて

開いた後には希望なんてないのだから







「秘密の箱」

Next