私にとって貴方は特別なの
だけどそれは秘めてないとダメなんだ
貴方はそんな私の想いも知らないで
優しい言葉を掛けてくる
「特別になりたいな」
貴方の言った一言は
多分何の気なしに言ったのよね
だってそれからもいつもと変わらないんだもの
だから私も
必死になっていつも通りにしてるのよ
本当に貴方はズルい人よね…
「なんでもないフリ」
友だちとは違う
家族とも違う
同じ目標を持って
互いに認め励まし
共に歩む者のこと
残念ながらまだ
そのような者との出会いはない
同じ部活の友人たちは
仲間と言うには決意や団結は
緩すぎていたと思う
多分私は
本当の意味での仲間には
出会うことなく終わると思う
「仲間」
部活をやってる時は夢中だった
どうしても自分の物が欲しくて
バイトしてお小遣い貯めて
やっとの思いで買ったBachのトランペット
銀に光るその楽器は本当に綺麗で
大事に大事にしてたっけ
だけど高校を卒業して
楽器に触れる機会が無くなると
あれだけ大事だったトランペットは
他の荷物に埋もれていった
ふと思い出した今日
たまには磨いてみるかと
荷物をかき分け
久しぶりにBachの文字を見た
「部屋の片隅で」
本心とは裏腹に
何故か気の無い素振りをして
突き放してしまう
素直になろうと思っても
貴方の前に立つと
どうしても憎まれ口を叩いてしまう
天の邪鬼な私
そんな自分が好きになれない
貴方と気兼ねなく
やりとり出来るのはいいけれど
もっと普通に話したいのに
どうして気持ちとは
逆の言葉になってしまうの?
鏡合わせの私が現れるのか
それとも何かに邪魔されているのか
どっちにしても
私の気持ちとは逆の行動をとってしまう
そんな自分が嫌で仕方がない
「逆さま」
何も考えずただ思うままに
やりたい事をやって
食べたい物を食べて
身体の不調もなく
心穏やかに暮らす
当たり前のことが夢のような事
寂しい事だがそれが現実
何をするにも制限があり
自由とは名ばかりで
いろいろと制限の中でしか
動くことが出来ない
一般人である以上
本当の意味での自由はないのだから
「夢と現実」