如何なる至福の時も
如何なる苦渋の時も
己を忘れてはならない
感情が揺さぶられる時こそ
己を見失い
些細なことで後悔する結果となり得る
常に心を強く
そして自身の信念を貫け
その身に灯る灯火は
希望そして尊厳であることを忘れるな
「心の灯火」
彼とケンカしてしまった夜
スマホを見ることが出来ない
電話が鳴っても
LINEの通知の知らせが鳴っても
スマホそのものをを見ることが怖い
なんであんなこと言っちゃったんだろう
どうしてこんな事になっちゃったんだろう
後悔だけが涙と共に溢れてきて
他のことが手につかない
まだ怒ってるだろうな
またケンカになっちゃうかも
そればかりがグルグルと頭の中を回っている
何回目のLINE通知だろう・・・
彼からじゃないとしても
ガッカリしてしまうだろう自分が想像できて
更にスマホを見られない
・・・電源落としてしまおうか・・・
こんなことしてたら余計に拗れるってわかってるのに
どうしてもスマホを見ることができない自分が
本当に情けなくて嫌い・・・
「開けないLINE」
いつも心が欠けているように思うんだ
それは何故かわからない
楽しい時も苦しい時も
どこかぽっかり穴が空いているようなんだ
それはずーっと前からで
気付いた時はもう欠けていたんだ
満たされきれないこの感覚が
当たり前のようになっていて
みんな同じなんだと思ってた
どこか冷めた感覚の自分は
普通ではないのだろうか
「不完全な僕」
自然な甘い香りが漂う
あの人と同じ香り
顔を上げると
向かい側の椅子にあの人が座っていた
本に夢中になってて全く気づかなかった
両肘をテーブルに置き
組んだ両手の上に顔を置いて
真っ直ぐな視線を私に向けていた
にっこりと笑顔を見せ
やっと気づいた とつぶやくと
いつの間に頼んでいたのか
コーヒーが運ばれてきた
ふわっと漂う貴方の香りが
貴方のことを気づかせてくれた
「香水」
嗚呼 何故泣いている?
そんな顔しないで
周りが何を言っているのかわからない
ただ身体中が痛くて熱くて
聞こえないけど何かを言ってる君が
涙を流して必死なのがぼんやり見える
痛みに耐えて何とか笑って君の名前を呼ぶ
遠のく意識の中
お願いだから笑ってと願い全てが闇へとおちた
・・・そんな夢を見た
「言葉はいらない。ただ・・・」