ほんとにちょっとした事だったの
いつも同じ電車に乗り合わせる男子
その時まではまた居るなーくらいで
なんとも思っていなかった
だから近くになっても離れていても
どうでもよかった
でもあの日
おんぶされている赤ちゃんが
彼に手を伸ばして持ってるスマホを取ろうとしてたの
彼は何も言わず笑顔で
スマホに付いてるアクセサリーを触らせてあげてた
その優しい笑顔で私はやられてしまった
それからは
彼の顔が見える位置で
そっと覗き見するのが楽しみになっているの
また笑ってくれないかな・・・
「向かい合わせ」
どんなに頑張っても
手にする事は出来ない
誰にでも平等に与えられているチャンス
それでもどこで間違えたのか
思い通りにいくことはない
遠目にただ見ているしかできない現実
幸せの定義は人それぞれ
見てるだけでいいという人もいるだろう
だけど私は
それだけではやっぱり満足できない
もがいてもがいて
いつかはこの手にしたいんだ
この思いを足掛かりに
絶対にいつかは手にしてみせる
「やるせない思い」
打ち寄せる波
永遠に続く波の音
潮風から漂う海の匂い
砂浜に座り込み
ただ静かに波音を聴く
目を瞑り潮風に身を預け
海の声を聴いている時間は
穏やかで
地球の呼吸と共に在るように思える
海の中を自由に歩けたら
どんなに楽しいだろう
遠い未来
ヒトは海に還るのだろうか
小さな貝殻を母なる海の波に渡し
また来るねと命の母と約束を交わす
「海へ」
私はね天邪鬼なんだ
好きな子はいじめちゃうってあるでしょ?
あれほんとにあるんだよね
私の場合は気のないフリをするんだけどね
本当はもっと近くにいたい
近くにいて沢山お話したい
お話してもっと私を見てほしい
そう思っているのに
目が合いそうになると逸らしちゃうし
近くに来てくれたのに距離を置いてしまう
恥ずかしいのもあるんだけど
ついキツい言い方とかになっちゃうのよね
素直になれない私は本当に嫌い
もっと素直になりたいな
「裏返し」
青い空を自由に飛ぶ鳥が羨ましい
行きたい場所へ好きな時に飛んでいける
なんて贅沢なことだろうか
空を見上げ飛ぶ鳥を見ると
自分がとても惨めに思えてくる
あんなに小さな雀でさえ
空を飛んでる時は
自由そのものでとても大きく見える
人間なんて自由があるようでない
常に何かに縛られ
自分の意思なんてないも同じ
決められたルールと常識という
大きな籠の中に居るのが人間だ
自由という大空を羽ばたいていける鳥たちが
心底羨ましい
「鳥のように」