時を繋ぐ糸
時を繋いで今がある
この糸は早く編むことも遅く編むこともできない
自分のペースで編み続ける
そして
その編むペースが一致する人が現れる
その人とは恋より愛という関係がよく似合う
落ち葉の道
落ち葉の道に もみじいちょうが敷かれている
紅葉の道 杖を使う私にとっては恐怖の道
つるんといくだよ あれ
特に雨の後なんて恐怖を超えて死なない覚悟が必要だ
何があってもこけない 打ちどころが悪ければ…
やめよう 言い寄ってくる可能性がある
ただ見る分には問題ない
絨毯というが、私にとってはただの落ち葉の集合体だ
絨毯は時間が経っても姿を変えないが
落ち葉は違う 変化を必然とする花びらなのだ
そんな落ち葉の道は今は見るだけで十分だ
君が隠した鍵
君は僕の大切な鍵を持っていった
僕の…僕自身の心を開ける鍵だ
君は自覚があった
私が消えても、貴方の心には私が残り続けると
その自覚のせいで
僕はこの愛に折り目をつけられない
僕自身の心を開ける鍵は
君に預けて君が隠した
もう僕は君のくれた色でしか世界を塗ることが
できなかった
冬へ
冬が来る
2025年が残り1ヶ月半で終わろうとしている
この一年、色々という「々」の字を
もう一つつけたいくらい色々々あった
歩けるようになったのは今年だ
ああ、何回でも言ってみせるさ
今年だとも
この11月で退院してから1年が経つ
立つことすらままなかった人間が
1年もせずに片手で杖をついて歩けるようになっている
その過程を社会は知らない
半端な覚悟で知ってもらうより
1ミリも知ってくれない方がマシだ
冬
あまりにも凍えそうな時期に
復職してしまったものだ
君を照らす月
夜は君の時間だ
太陽が監視なら月は見守りだ
子守唄が似合うのは月だけだ
君は子守唄が似合うから月の光がよく似合う
君を照らす月は
君のことをよく分かっている
太陽の陽だまりが君の笑顔なら
月光は君の慈しみだ
真実だとも、紛れもなくね