心の中の風景は

心の中の風景は夢
目に見える風景は現実
いつからそう考えるようになったのだろう

心の中の風景は現実で
目に見える風景は夢でもいいんじゃないのか
いいんじゃないのかというのは少し違うかもしれない

そう思ったことやそうであってほしいと
願ったことはあるだろうか
望んだこのはあるだろうか

そう思うのは罪なのか

夏草

夏に生い茂る草なんか邪魔に決まってんだろ！？
なーにが雅だ！全部草刈機で刈ってやるよ！

第一こんなクソ暑いさなかに草むしりするな！
するなら熱中症対策してからにしろ！

夏草の中にひとりだけ佇む白ワンピ美人なんて
現実世界にはいない……はずなんだよ……

俺はそれを見たんだ
がっつり心掴まれたさ
もう手遅れだよ

ここにある

ここにある物体に目を向けよ
ここにある心に耳を傾けよ
ここにある愛に返事をせよ

あまりにも多すぎる情報の中で
わたしたちは何を選び
何を捨てればよいのだろうか

そして
選んだ責任と捨てた責任を取れる覚悟は
今のわたしたちには存在するのだろうか

素足のままで

素足のままで走るには
人は大地を開発しすぎた
砂浜くらいしか安全なところがない

コンクリートは熱気を取り込み火傷
第一外が危ない夏

四季は人間の手によって作られた
人間の手によって破壊される

素足のままで大地を走る頃は
人間は生きているのだろうか

見知らぬ街

見知らぬ街
見知らぬ香り
これが冒険というものだ

それに触れるとき人は
子どもに戻ることができる