rit.

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4/16/2023, 11:10:56 AM

またここに来てしまった。
君と出会った公園。
君と最後に会った公園。
もう君はここには来ないとわかっているのに足は勝手にここに向かってしまう。
5年たっても分からない。
君と次に会えるのはどこなのか。
ここ以外にあるのか。
君の最後の言葉を思い出す。
「また、いつか会いましょう……

─ここではない、どこかで─

4/14/2023, 7:30:13 AM

「こんにちは。
未来の僕に手紙を書きます。
この手紙はお母さんにわたして結婚式の日にわたしてもらいます。
僕はこの前大好きなみかちゃんに振られてしまいました。
すごく悲しいですが、もうちょっとだけ頑張ってみようと思います。
きっと今あなたの隣にいるのは全然違う子だと思うけど、未来の僕が幸せならそれでいいです!
この手紙渡せるかな。絶対結婚して幸せになってね!」

小学生の時に書いた手紙を見て、僕は少し微笑んだ。
結婚式の日にこれを渡された時は一瞬何かと思ったが思い出して少し懐かしくなった。
それから三日後、僕は妻と公園に来ていた。
ベンチに座りながらまだ慣れないね、などと話す。
僕は心の中で小学生の僕にこっそり話しかけた。

「僕の隣にいるのは君が頑張ったおかげでしっかりみかちゃんだよ。ありがとう。」

天気がいいわね!とすごく幸せそうな顔を向けるみかちゃん。空も僕の心も今日は雲ひとつない青空だ。

─快晴─

3/24/2023, 10:45:33 AM

今日の天気は…遠くニュースの音が聞こえてきて目を覚ました。彼は先に目覚めていたらしい。
「おはよ」「うん、おはよう」と何気ない会話をする。
今日もいつもと同じ1日。感情の起伏なんかない。
でもそんな日々が意外に幸せなんだろうなーなどと思いつつ、洗面台で自分の顔を眺めながら歯を磨いた。
その日は日曜日。
買い物に出かけるくらいの予定で家を出てスーパーに歩く。買い物を済ませて店を出ると、雨が降っていた。
走るか……そう思ったその時、スッと傘が差し出された。「え?」見上げると彼の顔。
普段こんなことしない恥ずかしさからなのか走ったからなのか顔が少し赤い。
久々にキュンとしつつも『なんで急に』と思っていたら彼が口を開いた。
「君が家出る前に言い忘れたと思ってさ。追っかけてきたんだ。今日の天気は…




─ところにより雨─

3/22/2023, 10:23:10 AM

あぁ、こんなになるまであの人のことしか考えてなかったの?
我を忘れて泣きじゃくり、食べ物すら口に付けなかった私。急に頭がはっきりしてきて、鏡に映る自分の姿を見、驚いた。
そこには元の私はいなかった。
こんなになるまであの人のことを考えて、本当に馬鹿みたいだ。
まだ、振られた訳でもないのに振り回されてあの人の目に映ってるのは自分じゃないのではないかと思い込み、憔悴していき、今に至る。
このままじゃ余計に振り向いて貰えない。
もっともっとありのままの自分で。
鏡の自分を見ながら心に誓った。
もう二度とこんな馬鹿みたいなことはしない。

─バカみたい─

3/18/2023, 10:15:10 AM

どうしたものか。
全くこの先が見えない。
一体僕の手はどこで止まるのだろう。
一体この先何を書けば君たちは
この文章を目に止めるだろう。
僕にはもう分からなくなってしまった。
だがそれでも書き続ける。
それがもう僕の楽しみと化しているのだから。
こればかりは誰にも止められそうにない。

―不条理―

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