【太陽の下で】
特に意味なんてないけど
いつの日からか避けてきた
あんなにも眩しくて
温かくて
濁りない光に
直接触れることなんて許されない気がした
コケまみれの私は
きっと駆逐されてしまう
だったら私は
嗅ぎなれたカビ臭さの立ち込めるこの空間で
深く息を吸いたい
一度触れたらもう最後
きっと私は次の雨には耐えられないのだから
日向によく似合う少女の無垢な笑顔を見て
いつか私も
心の底からあの光に包まれたい
なんて
過去の姿に夢を馳せる
なんて愚かな行く末
草花の匂いが立ち込める
世界がまるごと洗われて
天日干しされる感覚が
ふと、蘇る
【意味がないこと】
意味を見出すのはあなたじゃない
私にとって意味あるもの
今日は早く寝るか
明日は休んじゃうか
湯船にゆっくり浸かるか
なんのために生きて
なんのために勉強して
なんのためにここに存在して
たまに虚無になる
全てが無駄に感じて、何もかもがつまらなくなる
でもそもそも
意味のないことに楽しみを見出してきたのが人間じゃないか
ボールを蹴り回して何になる
音を奏でて何になる
オシャレをして何になる
ジェットコースターで急落下して何になる
そんなことに意味を求められたら
それこそ生きずらい世界なのではないか
この世の全て
私という存在全て
意味なんてないのかもしれないけれど
誰かに与えられた意味
それがたとえ神様仏様でも
そんな意味に応えるための人生は嫌だ
誰かに意味の是非を図られた毎日の生きがいとは何だ
それならば
ついには意味なんて見つけられなくても
自分のための自分が思ったもん勝ちの
一瞬一瞬を生きたい
【柔らかな雨】
傘をさしてたはずなのに
霧のような雨粒が
横から、後ろから、
私の身体を包み込む
触れているのか
そこにいたのかも分からないくらい
優し過ぎる手で
そっと
トントンしてくれる
こんなか弱い力
あってもなくても何も変わらないはず
むしろ拒んできた存在
なのに何故か
ありもしない温もりを感じて
傘の下
私は顔を濡らした
【一筋の光】
過去投稿だけどこっちの方がテーマに合ってそうなので再投稿
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ただ盲目に
在ると疑わなかった
目の前に広がる世界
たった一点が
歪んで見えた
ただそれだけで
全てがどろけて跡形もなくなった
今の僕には
在るはずのものも何も見えない
物体を反射し眼に届ける
大事なものが存在しない
前かも後ろかも分からぬままただただ進む
なんて大層な言葉で表すのも笑えるくらい
愚かに彷徨い放浪する
ふと
風を感じた
目には見えぬ
素敵な気が
すうっと首を包み
あまりに小さなその肩に
少しずつ
僕の身を纏う気流を移し替える
それは僕じゃなくて
でも僕の足が連れてきた場所
生かす
ただそこに在る影を信じて
【眠りにつく前に】
こんなタイトルだから寝る前書こうと思ったけど
案の定眠くて頭回らない
眠れない夜思い浮かべるのは
貴方の子守唄
寝たくない夜思い浮かべるのは
あなたの言葉
今日はとにかく何も考えらんない
寝る