高いところから夜の町を眺めたって、こんな田舎では、ぽつりぽつりと灯る明かりがさびしさを呼ぶだけだ。
まっ暗なところは、たんぼ。ところどころちいさな光が集まっているところは、民家たち。
なんだか、健気だ。
まっ暗い宇宙を漂う、おんぼろ宇宙船みたい。
みんな、いっしょうけんめい。
いじわるなあいつも、なまけもののあいつも、あのちいさな光をまもるために生きている。
一人ひとりのなかに、昼間は見えない光が宿ってるんだな。
そう思ったら、愛せそうだ。
花畑って、ロマンチックなようで、よく見ると泥くさい言葉だ。だって、「畑」だよ?!
花広場とか、花大地とか、まあどっちにしてもヘンだけど、他になんかなかったか?
畑っつうのは、大根や人参やキャベツやナスや…そういう場所。「農」の場所。
「花畑」には、そういう、食料とか、生活とかと結びついていないでほしいのよね。もっと、非日常であってほしい。
ま、見たら一瞬で現実忘れて乙女に戻っちゃうんだけどね。花って、すごいな
青い空が、泣いている
晴れた午後の、澄んだ青空が泣いている
あれ?
おかしいな
こんなに気持ちよく晴れた日の青空が泣いているなんて
天気雨かな
手のひらを伸ばしてみる
陽の光のあたたかさと、やさしい風を感じるだけ
そうか
わたしが泣いているんだ
泣いているのはわたしのこころ
こんなにお天気なのに
こんなにお天気だから
涙がとまらない
青空はいじわるだ
しあわせな人の上にも、悲しみにくれた人の上にも、同じようにひろがる
まるで、あなたの笑顔みたいじゃないか
途絶えさせたのはわたし
だからきみからくるわけない
それでも待っている自分がいる
最後のメッセージのバイバイの絵文字
ほんとにバイバイになるとは思わなかったな
どうしているだろうか
わらっていたらいいな
命が燃え尽きるまで。
燃え尽きる、だなんて、そんな熱い生き方はしていない。それでも命は燃えているのだろうか。
私の人生はそろそろ片づけのフェーズにさしかかっている。相当な量の炎を無駄に灯してきたことになる。
すこし、残念な気がする。
でも、これからだって、まだ何かできるんじゃないかという期待もある。