空模様
快晴 曇り空 雨 雪
空にはいろんな顔があるけど
その数だけ 君の表情が見れた
これからも僕の写真で 空は主役になれそうにない
君の奏でる音楽
君の奏でる音楽が弾きたい
そこに喜びが広がっているから
君の奏でる音楽を観たい
怒りもすぐにおさまるから
君の奏でる音楽が聴きたい
哀しみも吹き飛ばしてくれるから
君の奏でる音楽を知りたい
楽しい時間をつくってくれるから
君の奏でる音楽を伝えたい
どんな時でも力になってくれるから
上手くいかなくたっていい
上手くいかなくたっていい
それは上手くいくときのための練習に過ぎないから
ただ命が関わるときだけは失敗するな
そこに練習はない
僕は姉ちゃんがきらいだ。
すぐにいじめてきて笑ってるし、
僕の大好きな唐揚げも横から取る。
夏休み。僕たちはおばあちゃん家に遊びにきていた。
僕はおばあちゃん家が好きだ。
川で遊んだり、採れたてのとうもろこしを食べたりできるから、毎日が楽しい。
それに、姉ちゃんも楽しいからか、いつもみたいにいじめてこない。
おばあちゃん家にいる時の姉ちゃんは好きだ。いつもこんな感じならいいのに。
今週、近くの神社でお祭りをやってるって聞いた。
おばあちゃんが僕と姉ちゃんにお小遣いをくれた。
浴衣を着せてもらった僕たちはワクワクしながら神社に行った。
たくさんの人で賑わってて僕もその騒がしさにテンションが上がった。
「姉ちゃん!どこから行く?」
振り返ると姉ちゃんはいなかった。
さっきまでのワクワクした気持ちがぐるんってひっくり返された感覚がした。
頭の中もグルグルしてて、どうしたらいいのかわからなくなった。不安で気持ちが押しつぶされそうになった時、グッと僕の手を引く人がいた。
「ほら、こうしてたらはぐれないでしょ?」
そう言って引っ張ってくれたのは姉ちゃんだった。
「泣かないの。お祭り楽しもうよ!」
「…うん!」
「こんな事もあったな…姉さん」
こんな絵日記が姉さんの部屋から出てくるなんて思わなかった。
あれから20年…いや、18年くらいだろうか。
あの後、姉さんに買ってもらった風船から手を離してしまって、大泣きしながら帰った。
「今頃あの風船でも探してくれてるかな…」
「また来るよ…姉さん」
また来年、暑い夏のこの日に会いに来ると伝え、
姉の仏壇に手を合わせた。
あれだけいじめてきた姉は、28という若さでこの世を去ってしまった。
いくつになっても、姉は俺を困らせる。
すぐにいじめて笑っていた姉さん。
友達にもちょっかいをかけて恥ずかしがっている俺を見て面白がっている姉さん。
受験に合格した時も結婚した時も、一緒に涙を流してくれた大好きな姉さん。
両親よりも先に逝ってしまったそんな姉さんが…嫌いだ。
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「毎回見とるわけちゃうねんぞ。何でもかんでもワシらのせいにされても困るわ。自業自得やんけ。」と