Ling

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8/16/2024, 9:05:11 AM

宇宙が視界いっぱいに広がっている。
大きさの違う星々が瞬いている。
口の端から星が漏れる。溢れる。零れる。

今、宇宙に溶けてゆく。
最期にこんな綺麗な景色が見れて、なんと幸福か。
自分を宇宙の星屑へと変えていく。
いつかこの身果てるまで、宇宙への想いを忘れずに。

月浮かぶ海中にて。


2024/08/16 #夜の海

8/15/2024, 9:33:08 AM

自転車に乗って、隣のあの子の家へ向かう。
あの子の好きなお菓子を持って、インターホンを鳴らす。何度も聞き慣れた音がした後、あの子が笑顔で出迎えてくれる。
クーラーのよく効いた、女の子らしいピンクのお部屋で喋って、遊んで。
5時のチャイムが鳴ったら、また自転車に乗って家に帰る。手を振ってくれるから、こちらも数倍元気に振り返す。

とある小学生の夏休み。


2024/08/15 #自転車に乗って

8/14/2024, 9:34:16 AM

精神的な傷は簡単に癒えることはない。だから、僕はあなたの救急箱になりたい。

あなたが泣いたら、止める絆創膏に。
あなたが汚れたら、綺麗にする消毒液に。
あなたが苦しくなったら、治めるお薬に。

そして、あなたは僕の人工呼吸器なんだ。
こんどこそ、お互いが支えよう。
だから還ってきて。


2024/08/19 #心の健康

8/13/2024, 9:48:41 AM

大好きなピアノを辞めた。
僕がどれだけ上手く弾いても、誰も認めてくれない。辛くって苦しくて。

「それって本当に好きだったの?」

当たり前だろ。じゃなきゃこんなに僕は苦しんでいない。

「逃げているだけじゃない?」

うるさい。お前に僕の何が分かるんだ。

「分かるよ、僕は君だから。君が生み出した僕だから。僕は君の奏でる音楽が好きだ。」

負けるな僕。譜面の前を向け。

鍵盤に手を伸ばす。


2024/08/13 #君の奏でる音楽

8/11/2024, 9:25:06 AM

今日も列車に揺られている。どこか揺籠のようで、残業疲れの俺にとって睡眠導入剤になるには十分すぎた。働いて、働いて、安定した老後を過ごすために。...ああ、寝てしまいそうだ。


明日もどうせ残業、明後日も残業。変わらぬ日々を繰り返すのみ。毎度鏡を見て、クマがこびりついた顔と睨めっこだ。
駅へ向かうために一歩を踏み出す。
はずだったが、なぜか足は正反対の方向へ。
ソファに飛び込み、だらしなくシャツのボタンを開ける。上司には仮病の連絡。耳が痛いが無視をする。そうして静かに目を閉じて...


目を覚ます。視界に入るには吊り革やホームドア。どうやら寝てしまっていたようだ。
丁度最寄駅だったため、急いで飛び降りる。なんだか幸せな夢を見た気がする。

まだ俺の人生は始まったばかりなのに、何故生き急ぐように動いていたのか。
明日は休もう。そしてたくさん寝て、出前でも取って、映画でも見よう。

俺の終点はまだまだ先なんだ。


2024/08/10 #終点

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