ススキ
春の七草は粥にする
秋の七草は観賞する
花びら持たぬ悲しい花は
風になびいて涙をためる
白きススキは実を揺らし
過ぎた遠い日、行きたがる
月がフフフと笑うから
それ見たネズミもつられてる
白いススキもゲラゲラと
笑うみたいに見えてくる
そして私も泣きながら
まんじゅう投げて
パクンと食べた
脳裏
人は脳ミソと言う
怪物の着ぐるみ
ほんの成分でさえ
喜怒哀楽のマリオネット
それは快楽を好み
萎縮して死んでゆく
脳は門番がいる
素通りは音と匂い
奥に図書館もある
新刊は減少中
そして、脳裏に浮かぶ
子守唄と母の背な
最期、脳裏で叫ぶ
「留守番は、もうイヤだ」
意味がないこと
いつか死ぬなら
人生なんて、意味がない
実らないなら
愛情なんて、悲しいね
金が無いから
未来に夢は、見たくない
意味がないこと
笑い飛ばせば、意味になる
人は殺され
命じゃなくて、ごみになる
選挙したって
権力争い、空のうえ
輪廻転生?
それでもわたしは、今がいい
意味がないこと
かき集めれば、笑ってる
意味がないこと
笑い飛ばせば、意味になる
意味がないこと
家族になれば、意味になる
あなたとわたし
オセロのような裏おもて
線路のような平行線
大地と空の関係性
あなたとわたし
何でしょう?
クイズのような未来には
どんでん返しの私小説
ミステリなのかヒューマンか
あなたとわたし
読みたくて…
幸せねがう恋も恋
不幸をよろこぶ愛も愛
ふるさと帰ればガキになる
あなたとわたし
腐れ縁
柔らかい雨
ぽつん、ぽつん、ぽつぽつと
空が私を、ノックする
冷たい、温かい、優しくと
百面相で、落ちてくる
癇しゃく起こして雷鳴…響かせ
頬を殴る日もあれば
うれしい涙か、晴れてる昼でも
空を見て!と言うように
柔らかい雨
石にはなれない身体で落ちる
儚げな命
永遠にはなれない運命を背負う
だから
受け止めたい
あなたを愛して
守りたい
濡れて乾く、恋でいい
まぼろし…なんかに
したくない!