「誰か」の温度が欲しい
「誰か」の手の平が寂しい
そういう心臓は今日も動いてる

「誰か」の鼓動が欲しい
「誰か」の言の葉が寂しい
詰まった化学綿だけでは寒いから

頭の中ずっと巡って
心の場所探し回って
すきま風に震えるこんな日に
思う「一人」がいる

きっとこれが、私にとっての羅針盤
この針の刺す先に、心を揺らす先に
心臓の鳴るわけがある

またね

泡になりたい

ただいま、夏

特別になった今日
待ち合わせる駅のホーム
穴の空いた細身のジーンズと
新品のポロシャツで
来ない
約束は2時なのに
もう長針は4にかかっている
来ない
一秒一秒と減っていく時間
額に嫌な汗が浮かぶ

「ごめーん！」
後ろから声が聞こえた
バンドTシャツを着た君が来た
「お詫びに」
と差し出されたペットボトル
ぬるくなったサイダー
不貞腐れてから、黙って飲んだ