僕は昔から好奇心旺盛な子だった。
知識を身につけるのが好きなのだ。
知れば知るほど欲が出る。
もっと知りたいと。
だけど、僕だけではないだろう。
人は皆、知りたがりなんだ。
ありとあらゆる謎に対して、答えがないと落ち着かないのだ。
その答えが正解であろうとなかろうと、、、
人は皆、答えを見つけたいのだ。
爺さんや爺さんや、今日の新聞届きましたよ。
ここに置いときますからね。
婆さんや婆さんや、おっきなきゅうりがとれましたよ。
こんな立派なきゅうりをわしゃ今まで見たことないよ。
爺さんや爺さんや、今日は天気がいいですよ。
お庭でご飯を食べましょうか。
婆さんや婆さんや、散歩に行きましょうよ。
今日は空気が澄んでいますから。
爺さんや爺さんや、私は幸せもんですよ。
婆さんや婆さんや、わしゃ幸せもんだよ。
これから先もずっと、二人で歩んでいきましょうね。
ねぇ、なーちゃん。
ヒーローか、敵、結婚するならどっち?
さやかはねー、敵!
だって、ヒーローは平和のためにさやかよりも世界を優先するでしょ?
でも敵ならさやかを一番に考えてくれるじゃん!
あっ!今そんなことはないって思ったでしょ
でもさ、かくりつ?的にゆえばそういうもんなんじゃないのかなぁ。
いや、そういうもんではないのか?
うーん、なんかもうわからんわ!
ねぇ、なーちゃん。
さやかはなーちゃん一番だからね!
お父さんはよく昔話をする。
玻乃はちっちゃい時こんなだったとか、お母さんはあんなだったとか、そんな話。
今日も私のちっちゃい頃のことを話してた。
その日はちょうど双子座流星群がよく見える日で、私たち三人は星空を見に山へ行ったらしい。
しばらくすると、流れ星が流れたという。
かね かね かね
私は流れ星が見えた途端そう言ったそうだ。
確かに、お金があれば欲しいものは買えるだろう。
小さい時から現金な子だったのだろうか。
今もお金は大切だと思う。
でももっと大切なものをもう持っている。
大丈夫、僕たちは強い絆で繋がっているんだから!
昔、お前はそう言った。
今でも俺たちはたまに飲みにいくくらいの仲ではある。
夜風にあたりながら当時のことを思い出す。
あの日、お前がここを離れると告げた日
俺はお前と離れるのが辛くて泣きじゃくってた。
そんな俺に告げた言葉。実は続きがある。
大丈夫、僕たちは強い絆で繋がっているんだから!
だから真人、泣かないで、
ねぇ真人、絆って何処にあると思う?
僕はね、ここだと思うんだ。
僕の手と真人の手の間。
寂しい時苦しい時、こうやって手を前に出してみて。
僕も、辛い時、真人に自慢したいって時にもするよ!
確かこの後も何かを言ってた気がするが覚えていない。
まあ、小学生の頃だから覚えていなくても仕方ないだろう。今でも俺は、何かあったら手を前に出して元気をもらっているよ。