大丈夫、僕たちは強い絆で繋がっているんだから!
昔、お前はそう言った。
今でも俺たちはたまに飲みにいくくらいの仲ではある。
夜風にあたりながら当時のことを思い出す。
あの日、お前がここを離れると告げた日
俺はお前と離れるのが辛くて泣きじゃくってた。
そんな俺に告げた言葉。実は続きがある。
大丈夫、僕たちは強い絆で繋がっているんだから!
だから真人、泣かないで、
ねぇ真人、絆って何処にあると思う?
僕はね、ここだと思うんだ。
僕の手と真人の手の間。
寂しい時苦しい時、こうやって手を前に出してみて。
僕も、辛い時、真人に自慢したいって時にもするよ!
確かこの後も何かを言ってた気がするが覚えていない。
まあ、小学生の頃だから覚えていなくても仕方ないだろう。今でも俺は、何かあったら手を前に出して元気をもらっているよ。
たまには素直になってみようじゃないか。
そこのお山座りでしょげてる白冨君よ。
君の可愛い不貞腐れ方が好きだ。
口いっぱいに食べ物をつめるところが好きだ。
少しクセのある笑い方が好きだ。
努力を惜しまないところが好きだ。
挨拶、お礼をきちんとするところが好きだ。
君の好きなところ、日に日に増えていく。
それくらい、君は魅力的な人だ。
白冨君に出会えてよかった。
ありがとう。
ふみへ
突然いなくなってごめん。
手紙でしか伝えることができない私は臆病ものだね。
今まで本当に、本当にありがとう。
辛い時、悲しい時、そばで何も言わずにいてくれて、支えてくれてありがとう。
嬉しい時、楽しい時、一緒にバカみたいに笑ってくれてありがとう。
私は、ふみと住む世界が違う。
白い世界で生きてないんだ、。
詳しくは言えない、この手紙もできることなら燃やして欲しい。でも、持っていて欲しいとも思ってしまう、、
矛盾してるね、。
本当はすぐにここを出ていくつもりだった。
だけどさ、すごくふみとの何気ない会話や空間が楽しくて、居心地が良くて。少し、いやだいぶ、甘えてしまってたんだ。
でも、もうここにはいられない。会うこともないと思う。
ふみと過ごした一年半、私は一生忘れない。
どうか幸せに平和に過ごしてね。
いつもふみの幸せを願ってる。
しらゆきより
今日は結婚記念日、仏壇に花を添え、貴方の写真に想いを馳せる。ねえ、ちゃんと見てくれてる?