手のひらの贈り物
雲一つない青空の中
光を放つ巨大な涅槃仏
足もとにはオレンジ色した祈りの花灯り
マリーゴールドとバナナの葉の花塔が並ぶ
仏を仰ぎ見る私
ゆったりと横たわる半眼の仏様と視線が合った
一瞬 私の身体がふわりとした
タイムスリップしてお釈迦様が80歳で亡くなる前の最後の説法に間に合ったらしい
気温25℃ 微風 ふりそそぐ陽射し
軽く目を閉じ肌に感じる光の心地よさに只々浸る
この世の重力から解き放たれている
私…今…仏の掌に抱かれている
ドローンからの景色が仏の眼差しと重なる
私見守られている
凍える指先
廃校の体育館に別れを告げに来た
寂しげな空間に捨て置かれたピアノが一台
白い息をはきながら近寄り
校歌を口ずさむ
壇上に掲げられた歌詞版からは既に一つ二つ…
言葉がこぼれ落ちている
銀の峰
⬜︎⬜︎高く…
ここから始まった僕の音楽人生
埃のベールを纏った鍵盤
僕の指先がキーに触れると
安堵感からか耐えかねた金属の弦が軋みギィィンと切れた
待たせたね
凍える指先をそっと重ねる
会いたかったよ
雪原の先へ
ナウマンゾウの雪中行軍
雪原を超え海を超え
古の野尻湖が語り継ぐ
白い吐息
寒い日のお楽しみ
今からマジックショーを始めます
ここをよーく見ててね
じゃあ息出すね
ハッ
ハッ
ハー
ほーら ちいちゃな雲さんでーきた
たくさん作ってお空へ飛ばそうか
みんな一緒にハー
イッセイノセ フー
ほーら お空を見てごらん
ガッツポーズの雲さんだ
消えない灯
アイドル全盛期ドラマの挿入歌
♪街の灯りちらちらあれは何をささやく〜
80年代、電車通学の車窓越しの灯り
田舎の風景が続く
点在している様で地下茎で結ばれている
しがらみの中 この土地で一生を終えるんだと漠然と思っていた このフレーズを回しながら
今、病室の窓越しの灯り
都会の景色が広がる
未来都市の様な高層ビル群の灯り達
同じ箱に詰められた天に向かう孤独な灯り
街の灯りきらきらあれは何をささやく〜