虹の架け橋
ほら
虹だよ
キラキラの笑顔が
ばあばの虹を前のめりに追っかける
これがえらく受けて
「ねえにじだしてー」ってせがまれる度
私は虹の魔女だと言うことにした
あれから6年
そして我が家に来るたびのお約束となり…
いつからだろう
ホース片手に
孫は魔女へとシフトした
春夏秋冬 我が家の庭には虹が出る
ねえお水出すよ
つかまえてねー
ミストにしてみようか
いつの間にそんな言葉を覚えたのか
得意気に噴霧ダイヤルをカチカチカチ
鮮やかな虹があちこちに現れる
孫の歓声と
一瞬のひんやり
クーラーの音が苦し気に轟く中
ガラス窓にじいじ、パパ、ママ、ネコの顔まで
並んでいるじゃない
彼女のマジックにかかった笑顔達は何を思っているんだろう
炎天下びしょ濡れで戯れる2人を羨んでるの?
ニヤリ
私は彼らに向けて
全身でハッピーオーラを醸し出した
ほら見て!彼女がかけているのは虹色の心の架け橋よって✨
世界中の子らにも虹の魔法が届きます様に
もしも世界が終わるなら
その前に
私物化されたような世界をリセットしたいかも
こう思うのは旅で出会ったあの人のせいね
彼女が言ってたのよ
生きとし生けるもは全て等しくリセットの種を持っているんだって
当然、人間に限らずあらゆる地球上のものがね
環境の別なく海、陸、空、山、平地…
その存在には
大きも小さいもなく強い弱いもない
みじんこ1匹にも一つ備わっているらしい
興味があったから半信半疑で聞いていたけど
話にはまだ続きがあって
ここからが忘れられないのよ
世界アラームが点滅し始めて緊急ボタンが押されたらね
地球上で一斉にリセットの種が蒔かれ出す
蒔かれた場所で変化が生まれるって
増える種は徐々に存在感を増し
声なき声が繋がり始める
未だ見ぬ変化の連鎖が地球を覆っていくんだってそうなったら誰にも止められない
つまり
世界の終わりが地球の終わりなのかを
問い始めたということらしくて
動き出した禁じ手のその先は何が起こるか誰も知らない
地球誕生並みの大スペクタルでしょ
ねえそれ最新映画の話じゃない
なんだっけかな
もしも世界が終わるなら的なタイトルだったよ
うっそー
それで結末は?
靴紐
薄闇の中うごめく人影
浮かび上がった全身青い人
足元が妙にチラチラして見える
あースニーカーの靴紐が解けているんだ
今にも踏みつけそうで
危なかしい
左足のそれは遠目でもわかるくらい長く
前後左右にじたばたと地を這っている
そんなに何を急いでいるのか
主は身をかがめお構いなしにせっせと手を動かし続ける
------窃盗犯を映し出す画像には
程なくお縄となるだろう暗示が見えている------
横から妻が話しかけてきた
日本人じゃないかもねこの人
えっどうして?
手慣れたプロだって言ってたわ
きっと犯人だって足元に気づいているはずよ
私達日本人は無意識にそのままにはしておけないと思うのよね
歩き始めた頃から靴紐はちゃんと結ぶのって
躾られるから
だから気になってしょうがないでしょこの動画
確かに
盗みの手口より靴紐に目がいっちゃってたよ
答えは、まだ
もうこれまでね と君は明るく言い放った
僕の答えを確かめるようにね
揺れる思いを伝えたくて
僕はさよならを言わずに手を振ったんだ
答えは、霧の中、闇の中
だけど僕の中にある
正解が全ての世の中で
恋愛にこれが正解だと誰が言える
僕たちがそれぞれに出す答えに
正解も不正解もない
だって出会ってまだ一年
タイパー重視の彼女はもう…というけど
僕は知ってるいつも肩で息している君を
答えはまだ自分の中に置いておこうと思う
立ち止まった君と答え合わせをする日のために
センチメンタル・ジャーニー
いつもの公園を一人ぐるぐる回っては
小さな思い出を拾い集めてる
センチメンタル・ジャーニー
この旅は終わりそうにもない
君と歩き続けた17年の道程
うつろう季節と天気の下で
毎日起こるとるに足らないドキドキハラハラのハプニング
思い出が溢れて尽きない
昨日犬友さんを見かけた
彼女は小さなポメちゃんを連れていた
そのせいかな
今朝はまた振り出しに戻ってしまった様だ
チョコチョコ歩きのあなたが3Dで浮かぶ
使う事ない首輪を手に靴を履く
怖がりだから公園までは抱っこしようかな
6000日のセンチメンタル・ジャーニーは始まったばかりだ