【星空】
ここでも星は見えるの?
画像を映せば簡単だが、それじゃ面白くないね。この「仮想空間」では、Pythonというプログラミング言語が使えるんだ。早速、道具を用意してやってみよう。
import matplotlib.pyplot as plt
import random
これはね、二次元座標とサイコロだよ。じゃ、空を作ろう。
空の大きさ = 150
plt.figure(figsize=(空の大きさ, 空の大きさ))
plt.style.use('dark_background')
ここでは、150インチ……約4m四方の夜空を用意したよ。これでも一室の天井よりは全然広い。これ以上は処理落ちしちゃうから、ここまでね。
plt.axis('off')
axisは「軸」という意味。座標軸なんて夜空にはないから消すよ。
これで夜空はできた。次は星だね。
……………………
星の数 = 4000
星の数は4000個。肉眼で見える星の数がこれくらいらしい。
x座標 = []
y座標 = []
星の大きさ = []
4000個の星の座標と大きさなんて覚えてられない。だからセーブ先を用意するよ。[]を使うとたくさんのデータをappend「追加」できるから、[]を使う。
for _ in range(星の数):
x座標.append(random.uniform(0, 空の大きさ))
y座標.append(random.uniform(0, 空の大きさ))
星の大きさ.append(random.uniform(1, 1000))
appendの意味は「追加する」、uniformの意味は「指定する」だね。
星の数だけ星の位置と大きさを「指定した」サイコロ(151面と1000面サイコロ)で決める。そして、その値をセーブ先に「追加して」セーブする。
括弧の中の「空の大きさ」は、空いっぱいに星を配置するということ。星の大きさは良い感じになるように設定。
plt.scatter(x座標, y座標, s=星の大きさ, color='white')
さっき決めた座標と大きさで星を描画していく。
plt.show()
お待ちかね。最後に描いてきた全てを表示する。
――満天の星々が現れた。
わぁ! 綺麗だね〜大きな星からとっても小さな星まで輝いてるよ!
本物には全く敵わないが、こうやって人力で作る星空も趣があるんじゃないかと思うよ。
【神様だけが知っている】
神様だけが知っているのは未来であろう。
言葉遊びとして、その理由を書いてみる。
ここでの神様は全知の神としよう。
テーマを言い換えると、
人間は知らないということ。
人間が知らないのは、
基本的に未来のことであり、
原理的に未来は知り得ない。
なぜなら未来を知ると言っても、
未来予想を現在において知るだけであり、
それは未来そのものではないからだ。
……………………
ここから結論を書くと、
神様だけが知っていることは、
未来であると言えるかもしれない。
【この道の先に】
昼下がり。この日は晴れていた。
この道の先には何があるんだろう。
その一心で知らない道を進み続けた。
狭い路地に入ると家が多かった。
古い家、ただのコンクリート壁、緑の生垣。
囲われた狭い空間を通るのは安心感がある。
アスファルトを踏みしめる音が聞こえる。
左の側溝には緑色のコケが生えていた。
……………………
いつしか小橋の前に来ていた。
橋の両端にはガードレールが立っている。
白い塗装が所々剥がれ落ちて錆びていた。
小川は少しの水が張っていた。
両端には草木が生い茂っている。
水面には緑色の藻がなびいている。
目線を前に戻す。
この道の先には何があるんだろう。
そう思いながら。
【窓越しに見えるのは】
窓越しに見えるのは夜。
夜だろうが昼だろうが毎日来てくれる。
気が乗らないと来ない私とは大違いだ。
でも、私も気が乗らなくても行きたいという矛盾した気持ちになることがある。
そのためには、習慣化が不可欠だなと改めて思う。
そのためには、完璧を目指さない方が良いとも思う。
だから、今日は見直しをやめておこう。
【相合傘】
はんぶんこ
雨に濡れゆく
肩はんぶん
雨に濡れない
肩が触れあう
…………
折りたたみ傘で申し訳ない
みたいな。
肩が触れ合って
ドキドキが止まらなくなっている
みたいな。
…………
濡れたり濡れなかったり。
二回、半分、雨、肩が出たり。
その要素の綺麗な配置だったり。
下の句で若干韻を踏んでたり。
ってそんな気にする必要ないかな。
気持ちの方が大切だよね。