この場所で
何で今なんだろう?
私は何度もそう思った。
だって
今じゃないない時は
それこそ何度もあった筈なのに、
どうして今日のここ
そう、今
なんだろう
昨日とか
明日とかではなくて
今日この場所だから
何か意味があったのかもしれないし
なかったのかもしれないけと
私は泣きそうになりながら、言う。
もう、我慢出来ない
そう。
どうして、この場所に
トイレがないのかを聞きながら
嗚呼…
どこにも書けないこと
実は
あたしってば
ね。
だから、
笑
時計の針
黙ってコーヒーを見つめていた。
顔を上げると泣きそうな顔の君がいる。今さらかける言葉が見つからずに、又視線をコーヒーに戻した。
話す言葉もないままに、時計の針が動く音だけが、2人の間に流れていた。
溢れる気持ち
病院の待合室で
「あと何番目?」
私を見て、母が尋ねる。
数秒前にも同じ質問をした事など全く忘れている様子を見て、少し苛立ちながら
「8番目」
とだけ短く答える。
「まだまだだね」
ため息混じりに母はそう言った。
いつからだろう。
同じ話を繰り返す時間が数時間から数分になり、今では数秒になったのは。
それだけではない。
自分の感情を抑えられず、すぐに怒り出してしまう、
ネガティブな感情は抑えが効かないらしい。
先日も久しぶりに夫と母と3人で食事に行ったが、些細なことで怒り出し、「もう、食べない」とヘソを曲げてしまった。
「あんたはいつも私を後回しにする」
母は最近、夫にヤキモチを妬く様になった。
今年85歳になる母は、20年前に40年連れ添った私の父を亡くし18年前から私と一緒に住んでいる。
遅い結婚をした私は、そのまま母と同居しているが、母は夫の事を面白く思っていない様で、ことあるごとに夫に当たる様になってしまった。
怒り出すと収まらないのは昔からで、喧嘩をしても謝らない母ではあったが、歳を重ねる毎に自分の怒りを消化出来なくなっている様に見える。
子供の頃はお母さん子で、人前では母の後ろに隠れてしまい、母がいないと泣きながら探す様な子供だった。
私の世界が母だけだった頃の事だ。
今では、母からの溢れる気持ちを受け止めきれずにいる。
いつかこんな話も笑える日が来て、その頃には私も今の母の様に数秒で、同じ事を何度も聞き返す日が来るのだろうか。
そんなことを考えながら隣を見ると
先程と同じ質問をされ、
「あと7番目だよ」
と、ため息混じりに答えた私がいた。