忘れられない、いつまでも
時間の経過と共に忘れて行く記憶があるのに、過ぎて行く時間と共に記憶が鮮明になってしまう出来事もある。
まるで、切り取られたかの様にふとした瞬間に思い出す。
そして、思い出す度に何故か強固なものになって行く。
昨日の事の様に鮮明、なのにどこか薄らぼんやりにも見える。
例えば、子供の頃に家族で行った海の家とか。
小学校の運動会とか。
初恋のあの人に出会った瞬間とか。
初めてキスをした時にあの人の肩ごしに見えた雨上がりの景色とか。
例えば、初めてお友達と喧嘩した日とか。
ピアノが上手に弾けなかった習い事の帰り道とか。
おばあちゃんが亡くなった日の和尚さんのお経がおかしくて我慢するのに必死で悲しかった事がどこかに行ってしまった事とか。
あの人と別れた日に泣きながら見た大きな夕焼けとか。
歳と共に、忘れられない事は
今でも増えていて、きっと色褪せないんだと思う。
忘れられない、いつまでも。
良い事も悪い事も。
今日の心模様
気持ちと天気は時々リンクする。
朝からジメジメとした曇り空だった。
肌にまとわり付く空気感が、鬱陶しくてスッキリしたくてガムを噛んだ。
見上げると、灰色の空と合間に見える白い雲。
私は大きくため息をついた。
それから、昨夜の喧嘩を思い出して本当に少しだけうんざりした。
大体。
何であんな事を言ってしまったのだろうか。
過去は振り返れない物なのに、後悔しているとか。
言わなければ良かったけど。
心と天気は違う物だけど、今日の心模様は曇り空。
見上げた空は、同じ色をしていた。
たとえ間違いだったとしても
あなたを嫌いになれない自分がいて、戸惑う。
どうしてだろう?
私の気持ちを踏みにじって来た人なのに。
やさしさなんて、微塵も感じられない最後だったのに。
こんな人でなし。
とも思うのに。
人はもしかしたら、執着と言うのかもしれないし、未練とも言うのかもしれない。
でも。
例え間違いだったとしても
あの時のあの気持ち
あの瞬間の輝きとかを
否定したくないのかもしれないな。
間違いだったとしたら、これからどこに向かえばいいのか分からなくなりそうだから。
愛した気持ちまでが嘘になりそうで…
ね。
君の目を見つめると
君の目の奥に