mican

Open App
3/18/2026, 11:01:14 AM

不条理

ねぇ
と、彼女は甘えた様に言う
なに?
と、僕は答える
ずっと決まっていた様なやり取り

彼女の顔を見ると、笑顔で笑っている
つられて笑う僕にフッと真顔になる

どうしたの?
と、尋ねる僕に
なに?
と、真顔のままの彼女

永遠の不条理は、彼女の中にしかない

そして僕は、永遠に理解出来ないままだ

3/10/2026, 10:03:38 AM

愛と平和

3/8/2026, 3:01:46 AM

月夜

「待ってよ」
帰ろうと歩き出した私の背中に崇が声をかけた。
「なに?」
振り返らずに答える。

私、坂田清香と相田崇は高校の同級生で3年前のクラス会で再開してから、会うようになり2年前から付き合う様になっていた。
今日は映画に行った帰り道に、どっちの家に行くのかと言う話から、1週間分の洗濯物がそのまま残っていると崇が言い出し、やって欲しそうなニュアンスに辟易してしまい、「帰るね」と言って背中を向けたところだった。

「なにって…怒ってるのか?」
崇が恐る恐る尋ねた。
「どうしてそう思うの?」
「だって、そんな顔をしてる」
私はたまらず振り向いて
「そんな顔って何よ」
と言うと、崇は
「ほら、怒ってる」
と言った。
「顔で怒ってるかを確認してるの?」
自分でも勝手な事を言っているのは分かっているが、崇にはそんな私の事も分かって欲しいと思ってしまうのだ。

「もぉ」
崇はそう言いながら、私の右手を軽く引っ張り、よろけて転びそうになる私をそのまま抱きしめた。
「え?なに?」
「俺の洗濯物は俺がやるんだよ。それでうんざりしてるんだろ?」
続けて
「嫌な事は言って行こうよ、お互いに」
と言った。

その瞬間、分かってくれていた安心感と同時に恥ずかしさが私を襲い、不覚にも涙が溢れてしまった。涙を止めようとすればする程止まらなくなり、崇の胸に顔を埋めて子供よ様に泣きじゃくってしまう。
「うん、うん」
と、分かった様に言いながら私の背中を左手でトントンする崇。
何だよ、ムカつく
声にならない声で吐き捨てながら、顔を上げると、崇の肩越しにまん丸なお月様が「ほらね」と言う様に笑っていた。

3/7/2026, 9:07:29 AM



3/4/2026, 7:48:33 AM

ひなまつり

三人官女の左側の人が好きで、人形遊びの様に遊んで怒られていました。
それでもめげず、年に一度の楽しみになっていたのを思い出します。

次に思い出すのは、雛壇で笑っていたあなたの顔。
慣れないお酒を飲まされて、真っ赤な顔をして少しだらしなく笑っていた顔。
あの時、私はどんな顔をしていたんでしょうか。

それから、あの娘の初節句。
団地サイズの小さな雛人形の前で、泣きじゃくっていました。
雛人形と娘の泣き顔のギャップが可愛くて、ずっとずっと家族全員が笑顔だった1日でした。

そんなひなまつりの想い出です。

Next