君のワンピースの裾が潮に濡らされて
私に笑いかけた
君は海に帰ったんだ
あなたが望んだ祈り
まだ伝えられてなかったこと
この手紙に綴ろう
君は瓶なんか開けられないだろうから
そのまま受けとってね。

　赤く　激しく　力強く　高鳴る鼓動　愛したい欲望と　愛されたい哀しみ　僕らは複雑で　言葉一つじゃ　表せられない　　人間なんてものがどうして生まれてしまったのか　鼓動のせいで　どうしても　あなたを愛してしまう　だから。 鼓動よ　続け

虹の始まりを探して
歩いた
どこまでも歩いた
足が泥だらけになろうが
腕が傷だらけになろうが
ずっと歩き続けた。
日は沈み
雨が降り
空虚感だけを残して虹は消えた
雨に打たれながら帰る
靴は脱いで
髪をかきあげる
水たまりの道を歩いたら
雨はやんだ
隅に咲いた花に着いた水滴が虹色に見えた
虹の始まりはここだったんだな。

もう二度と
戻れない
帰れない
会えない
