Lotus**

Open App
7/26/2025, 11:07:01 PM

【涙の跡】


心を尽くした言葉、じんわり温かな想い、
隠されたままの真実、
果たされるべき約束、
すべてはあなたの名誉と生きた証
恋慕と憐れみと淋しさと微笑みと
涙がおちるほど愛おしく
苦しくなるほど愛らしい
古い時代のひとびとはそれを「かなしい」と表現した

あなたという星の軌道
思うほどに眩しく、恋うほどにひそかに
あこがれ、焦がれ、守るように
あなたのかなしみの跡をたどる
その時私は涙を流すだろう

7/24/2025, 11:27:59 AM

【もしも過去へと行けるなら】


あの日のあの時、あの判断が分岐点だった

なんて思い出せる分かれ道、みんなある?

無数の判断、無数の選択の結果が今だ
無数すぎて、もはや思い出せないんだが

あ、そうだ、仕事してわかったこと、
仕事の範囲が広がってくると、
細かな処理のひとつひとつを覚えていられないことがある
全部印象的だから覚えていますよ、なんて理想だけど、理想通りにはいかないことがほとんどで、それ私が処理しましたっけ?という現実にゲンナリする
けど、忘れていても、その都度、ひとつずつ、熟考して判断を間違えないよう処理を続けていれば、
ゴールテープを推定しなくても然るべきところにゴールするのだ
これはとても大切で重要な真理だ

今は過去の集大成だ
今の自分を好きでいることが、過去の自分をつくる
今が未来をつくるんじゃない、今が過去をつくるんだ

7/24/2025, 9:49:28 AM

【true love】


茹だるように蒸し暑い夏の
風が出てすこしほっとする夕暮れに
西の山並みのグラデーション、
稜線をオレンジに染める太陽
眩しく輝きながらしずかに沈んでいくその先に
まっしろで穏やかな懐かしさ
恋しい
あなたが私にくれた時間、
無邪気な笑い声、屈託のない笑顔、
消えていったもの、戻らない時間、
愛おしくて、満たされていて、
幼かった私を思う
だれもないていない、
だれもかなしんでいない、
私が手を伸ばしたら誰かに届く
あぁ、なんてありがたいんだろう
明日私は事故にでも遭うのかもしれない
突然、目の奥から波が来て、息をとめる
そうか、
これがしあわせというものか

7/18/2025, 3:11:34 PM

【Special day】


気兼ねなく飲みたいね、
と誘ってもらったお酒の席で出た話題
危なかった
水を向けるみたいにアメが撒かれる
果肉に包まれた種は気づかれないまま根を張る
危なかった
共犯者になるところだった
こうやって証言を集めていくのか

このひともまた、淋しいひとだと知った今日

6/12/2025, 4:15:18 PM

【I love】


酔った勢いで、退職する子に手紙を書いた。
共有場所を断てば二度と会うことはないとわかる。
社会ってそういうところだ。

あなたのこれかのすべての選択が、あなたを素晴らしい場所に導いてくれますように。
近くで見守れないなら、遠くから祈ります。

ちょっとクサいけど、それがすべて。

酔いが覚めたら破り捨てたくなるほどの赤裸々な本心だ。深夜の手紙は罪深い。

Next