【すきだよ】
ひとは、自分の世界を持ち歩きたがるものだ
所属しているカテゴリ、いつもの顔ぶれ、
慣れた空気、いつもの人数、
大きければ大きいほど強い存在感を発揮する
そのメンバーである「自分」
羨ましくてじっと観察する
そういう感性を持てることが羨ましい
自分とは違う感性
興味がある、とても
【君と】
①がっかりとかあんぐりとか呆然とか
②なんにも考えられないとか考えたくないとか思い出したくないとか
③猜疑心とか孤独とか傷心とか
④くやしいとかつらいとか淋しいとか
そして同時に負けず嫌いとか諦めとか切り替えとか、未来とか
⑤うつむいた足下に一本の道
⑥君はまた一歩、前に進む
⑦それが正しいのかわからないけれど
⑧そして新しい広場に出る
⑨そこで誰に出会うだろう
⑩君と出会いたい
【ちいさなしあわせ】
好きなことをするために電車に乗って
ひとりでビルの中を歩き
大通りを横切り、
雨の中走りまわり、泥だらけになって、
また同じ道を通って帰ってくる
いつのまにか新しい友人ができて、
話しながら遠回りをしたり、
しゃべっていておそくなったりする
そんな友人とコンビを組んで試合に臨んだりする
12歳だった私は、そんな子どもだったろうか
もっと狭い世界に暮らしていたのではなかったかな
君の後ろ姿を、なんども確認する
髪から太陽と汗と土のにおい
用意が遅かったり、忘れ物をしたり
買い物に連れて行けば勝手にファンタをカゴに入れたり
いつのまにかハムを食べてしまったり
そんな些細なこと、興味深い
見た目が変わっても、やってることはずっと同じ
【一輪の花】
もういい歳なんだから、
咲く場所は選ぼう?
それがすべて。
【そっと伝えたい】
なにも行動しないで、誰にも気づかれないで
心の中でこっそりと
誰かをふみにじったり
誰かを嘲ったり侮ったりこき下ろしたり欺いたり疑ったり怪しんだり出し抜いたり
してたことが、
自分のそばにいる誰かを、信じたい誰かを
信じられなくするよ
いつか自分の首を絞めるよ
ブーメランっていうけどブーメランどころか
過去の幼い自分が帰ってくるよ
自分の心を砕きに帰ってくるよ