ク リ ス マ ス ?
な に そ れ お い し い の ? ?
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クリスマスの過ごし方
決して一種ではない。
多種多様のそれらが代わる代わる遣ってきては、人の身を喰らい尽くさんと、目には見えない牙を剥く。
対抗として、液体で絡め取って動きを封じるが、なおも止められなければ、豪風を以って追い出し、その身を燃やして殲滅を試みる。
しかしそれは、生きること目指した、命懸けの攻撃。程度が過ぎれば、逆に身を滅ぼす。
液体は呼吸を阻害し、豪風はそれを司るものを破壊しかねず、熱は全てを燃やし尽くしかねない。
それら、過度な防衛行動も無く完治に至るのは、ある種、奇跡の生還と言えるのかもしれない。
一番身近な、死の気配。
いずれ敵わぬ種が、わたしたちを喰らい尽くしてしまうのだろうか。
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風邪
布団に入って、横になって。
真っ暗の中、目を瞑る。
あなたの顔が、浮かんでくる。
目を合わせてられなくて、目を開ける。
一息ついて、また目を瞑る。
浮かぶ、あなたの顔。
なんとも言えない気分になって、また目を開ける。
目を閉じて、もどかしくて、目を開く。
目を閉じて、どうしようもなくて、また目を開く。
何度も、何度も、
そうして気が付けば、窓の向こうの空は白んでいた。
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眠れないほど
どれほどの年月が過ぎたろうか。
満ちては欠ける月を幾度も見送り、廻り続ける星の絵画を眺め続けた。
老いも無く、死も無く。
生きたいわけでもなく、死にたいわけでもなく。
ただずっと、息をしていた。
けれどふと思ったのだ、"人として死にたいな"と。
いつの日かの、眩さと笑顔の記憶が脳裏をよぎって行って。
なんだ、きっと無意識に避けていただけで、それは簡単に実現できる。
何をしても生をやめなかったこの身も、おそらく呆気なく終わるのだろう。
いつもより夜更かしで考え事をしていたから、扉を開けばわたしを覆う日陰の先、燦々と降り注ぐ熱。
その熱源を視界の端に収められるよう、顔を上げて。
人らしくあれるよう、満面の笑みを浮かべて。
この身を焼き焦がすその場所へ、全身を預ける。
わたしは、人であれただろうか。
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太陽の下で
先々週は、洗濯するのをやめた。
先週は、ご飯作るのをやめた。
今週は、部屋から出るのをやめた。
来週は、息するのをやめてるだろうか。
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落ちていく