夜空に一筋、煌めく焔光。
冥いそらから、星渡りの船に乗って帰って来た、誰かの光。
きっと太陽系中を渡り歩いて、仕事を終えて、この星に帰ってきたのだ。
あの光に『お疲れ様』と祈るのと同時に、お願いごとをしてもいいだろう。
だって、ああいったものに、そうしてもよいという、古い古いおまじないがあるのだから。
だから此度もわたしは願うのだ、
『またあなたが、こうして無事に帰って来られますよう』
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流れ星に願いを
目を閉じて、呼吸することだけを考えて。
息を、ゆっくり吸って……ゆっくり吐いて…………。
もう一度、ゆっくり吸って……ゆっくり吐いて…………。
今、心の中に、何が見えましたか。
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今日の心模様
目の前に並ぶ仲間達の目を一通り見て、わたしは息を吸う。
「長い……永い、戦いだった。
みんな、ありがとう……」
仲間達はそれぞれ、喜んだり、泣いたり、笑ったり、安堵、感慨、万感、感無量――今まで抱えてきた分だけの、表情を浮かべていた。
そう、この表情。心の枷が砕かれて、解き放たれる様、これが――、これだけが、あればわたしは――。
「……本当に、ありがとう」
わたしの足先から、透けてゆく。ああ、時が来てしまった。
役目を無事終えたわたしは消えるのだ、だって、わたしは――。
気付いた仲間の一人が声をあげる。動揺は波及し、全員から驚きと嘆きの声が投げかけられる。
"ごめんなさい"、言葉にできない謝罪を心の中で唱えて、笑みを浮かべる。
どうか、どうか笑っていてくれ。それだけがあれば、わたしは——、さみしくない。
みんなとの思い出と、笑顔とを、心の中に満たして。
「さようなら。」
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何もいらない
一体いつまで、生きることを頑張らなきゃいけないんだろう——
——そう思いつつも、その答えはとっくに理解している、分かりきっている。
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これからも、ずっと
「『久しぶりだね。いくらか、やつれたんじゃあないか?』」
「『はは、隈も濃くなってる。ちゃんと寝ているのかい?』」
「『全く、なんて酷い顔をしているんだ』」
「『君、は、』……」
鏡に映った君は、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
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君の目をみつめると