もう今更こんなこと言える
関係じゃないけどさ
仕事終わりに1人
居酒屋のカウンター席。
あの瞬間だけは
心の底から嫌いになれたんだけどね…
1人の時間が増える度に思うんだ。
どこに行っても横並びに居てくれる
ただ、それだけで幸せな日々だったって。
もし明日世界が終わるなら
無言でもいい君の隣で
震える手を包んであげられる人が
僕だったら…
なんて、今日は少しだけお喋り
少し酔っちゃったみたい…。
- world end story… -
宮崎県っていう田舎で育ったちゃけど
やっぱ方言がてげ(すごく)特殊やったと。
特に、「あの」「この」の表現が
宮崎県やと「あん」「こん」に変換されるけん
あん時はてっげ(てげの最上級)恥かった。
品名を伝えてたら店員さんがパンを取って
袋詰めしてくれるお店が東京にあったっちゃけど
品名言うのも面倒くさかったし指差して
「あんパンとあんパンとあんパン下さい」
って言ったら、すごく美人な店員さんから
「あんパンを3つでよかったですか?」
って少し困った顔で言われて
最悪やぁ…消えたいって思いました。
今は地元離れてある県にいますけど
標準語に間違われるくらい
訛りがないのは、ここだけの話です(笑)
-僕から訛りが消えたのは-
カーテン越しに差し込む優しいオレンジ
肩を寄せて座るピアノ椅子
あなたが好きなパッヘルベルのカノンと
ぎこちないファーストキス。
大人のキスをあなたは知っている
それでも忘れないよって
恥ずかしそうに笑うあなたと
伝う涙を拭えないでいる僕
旅立ちの針は止まらない。
あの小さな教室は
2人だけの世界だったね。
誰も知らない秘密の話
2人だけの遠い日の甘い記憶。
-sweet memory -
僕の知らない遠くの街の匂い。
駅から徒歩40分の1DK
ほんの少しだけ広く感じた。
この街に3度目の春風。
沢山のダンボールと
並べたお揃いのキーケースに
笑い声がもう1つ。
幸せで満ちてく
狭くなったこの部屋。
一緒に過ごす3度目の…。
金木犀と足早に暮れてく空に
告げられたサヨナラ。
2つに束ねた鍵に
色も音も何もかもがなくなった
やっぱり少しだけ…
ほんの少しだけ広く感じるこの部屋。
- happy little room -
好きだと伝えた。
君だけが。
君じゃなきゃ。
困らせるつもりはなかったんだ
それでも君は優しく微笑み
静寂だけが過ぎてゆく
数秒後の僕らは何を想うのだろう…。
- broken heart -