叶わぬ夢
選ばなかった未来と呼べるものもいくつかあるが叶わぬといえば叶わぬものであって
夢に魔法だの異形の生物だのいればそれは叶わぬ夢であって
手放した後の心追いつかない時間の、抉られようが癒えることもまた叶わぬ夢であった

透明
ガラスに霜がついていてそれをキャンパスにしていた
本能ですぐ消えるとわかっていたけど透明な中に無限の可能性があった

おわり、また始まる
一つの執着がおわった。終着点ではなかった。まだ上がある。
一つの恋が終わった。思い出に昇華する期間が始まった。
仲の良い時間が終わり喧嘩しない時間であるという捉え方は虚しい
一つの悪夢が終わった。再生テープを握らされたままだから自分で余計な回想をする。
そのうち自分の人生終わってんなって思い出すと始まる可能性があることに気づき始める

願いが一つ叶うのならば
その叶える権利を一旦増やしてくださいなんて意地汚いことを考えてしまう

風が運ぶもの
手を繋ぐ機会
休みの機会
別の場所で咲く機会