紫炉

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1/9/2024, 2:35:51 PM

「三日月」

僕の師匠は魔女なんだ。それもとっても偉大なる大魔女だ。え?師匠の事を知らないの?家から出られなくて毎日三日月ばかり見ていた?じゃあ、毎日見ているその三日月と一緒に師匠の事を教えてあげるね。
師匠は昔、魔女狩りによって新月の日に処刑されるはずだったんだ。だけど、師匠は僕と大人になるまで一緒にいてくれるって約束をしてくれたから新月が来ないようにずっと三日月のままにしてくれたんだ。それも魔法の杖で一振で!凄いでしょう、僕の師匠は。だからさ、君も一緒に師匠の所へ行こう。もう食べる物の心配も、寒さに振るえながら寝る必要も、怖いおじさんに怯える必要も無いんだよ。さあ、僕の手を取って。目を閉じて。再び目を開けた時には幸せな世界が広がっているから。おやすみ、僕のーー。