エグチーセット

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5/3/2024, 4:06:37 PM

あの人を好きな子は沢山いた。特別になりたいと思ってる子も。
だけど私は違う。彼女たちとは違う。
あの人、彼にとって特別になるため多くの犠牲を払った。そのための努力も惜しまなかった。来る日も来る日も来る日も。
そして私の苦労を天が認めた。
私は彼の秘密を突き止めたのだ。これは、私と貴方だけの秘密。

二人だけの秘密。

5/2/2024, 8:08:05 PM

拒絶されたことを理解するのに、短くない時間がかかった。
優しさへの拒絶。
折角親切にしてやったのにと言う感情が芽生え慌てて首を振った。
これはいけない。
受け取ることの自由もあるのだ。
それでも、優しくしないでと走り去る姿が目に焼き付いて離れない。


優しくしないで

5/1/2024, 4:07:50 PM

彩鮮やかと言えば聞こえはいい。
カラフルというのもいいだろう。
だが目の前のそれ、私がトッピングしたものは乱雑で雑多でまとまりがない。
他の子達のは、どれも綺麗に見える。
如何してだろう。
盛り付けを増やせばあるいは。
そんなことをして失敗したばかりで慎重にならざるをえない。

4/30/2024, 6:23:25 PM

楽園にいた。
誰もが羨む楽園で、満ち足りた日々。
時折、誰かがフラフラとやってくる。そして多くがここに定住する。ありがたいと、幸せだと。
そしてその男もまた同じくどこからともなくやってきた。
この男もここに住まうのだろうと世話をやいてやった。男は多くの国を渡ってきたらしく話題が豊富だった。そのうえジョークも多彩でついつい聞き入ってしまう。
こんな人間なら大歓迎だと住居に適した林に案内した。だが男は申し訳なさそうにこう言った。
「すまない、近いうちにここを発つんだ」
信じられなかったが、自分で決めたのならと見送った。

4/30/2024, 10:05:38 AM

風に乗って
何処へでも飛んでゆけ。遠く。ただ遠くに。私の代わりに。
どこにも行けない私の代わりに。いろんなものを見て聞いて感じて。時に触れ合って。綺麗なものを見て。時に見たくない、目を覆いたくなる様なものも見るだろうけど、めげずに。
私にできないことを。

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