窓越しに見えるのは
綺麗…。沖縄に修学旅行来ている。海がとても綺麗だ。僕の隣に座っているのは僕の好きな子、海を見て綺麗と呟いた。本当に綺麗だ。窓越しに見えるのは、海を眺めている彼女。この世界で誰よりも綺麗だ。
入道雲
散歩をしていた。暇だったからなんとなく、理由はない。こんなに長い散歩は初めてかもしれない。
ふと、空を見上げた。飛行機が飛んでいる、細い線を引いて空を飛んでいる。
コンビニで買った、ソフトクリームを口にした。こんな暑い日にこれは欠かせない。公園で食べることにしよう。ベンチに座って、空を見ながらアイスを食べた。
あれ、あの雲ソフトクリームみたい。あれはクジラだね、右の雲は…んー、船だ!
空っていいな、雲っていいな。そんなことを思いながら上の空の雲形のアイスを食べ終わった。
ここではないどこか
ここはどこだ?見た事ない場所だ。夢で神が教えてくれた。異世界転生ってやつらしい。仕方ないからハーレムを築くとしよう。神に相談するとここではないどこかでやっているらしい。じゃあ魔王を倒しに行ってやろう。神に相談するとここではないどこかでやっているらしい。じゃあどっかの姫様に婚約破棄されに行くか。ここではないどこかでやってるらしい。じゃあ普通の平凡な生活を送るとしよう。ここではないどこかでやっているらしい。
じゃあ何ができるんだ!ハーレムは可愛い女の子がいないらしい、魔王を倒しに行こうともまず魔王がいないらしい、婚約破棄されに行こうとも俺はまず王子ではないらしい、平凡な生活をしようとも不細工すぎてできないらしい。
一体何ができるんだよ!神はこう言った。
転生…してみよっか?
ここはどこだ?見た事ない場所だ。
君と最後に会った日
あの日は今日のように晴れていた。雲一つない青空の朝、君は空へと飛び立った。君が飛び立つ姿はまるで、天使のようだった。そんな事があったのは丁度1年前の今日だった。
今日もいつものように写真の君におはようをして、初めて空に飛び立った。光がとても眩しくて、目がチカチカ痛くて目を閉じてしまう。でも、君のように眩しくて明るい太陽を見るには目を開けなければならない。目を開けると、太陽のように眩しくて美しい君が、僕に微笑んだような気がした。
繊細な花
花があった。道のすみっこに花があった。他の花と変わらない、帰り道に生えている普通の花。
いつものように帰っていると、目に入ったすみっこの花が、微笑みかけるように揺れていた。