街に梅雨がやって来た
今日もポツリポツリ雨が降っている
空から見たらカラフルな傘が沢山
アレ!
相合傘の二人
未来が見えるオイラは二人の将来を見た
ぅぅう〜ん、良いけど…少々、危うい
オイラは神様って言われてるが
人のご縁はいじれない
人が自らの意思を使える為に
自分の力で幸せになって欲しい為に
やりたいこと。
人と人の中に居たい。
普通に話とかしたい。
愛を知った日。
愛を感じた日。
愛を理解した日。
愛を求めた日。
もう、懐かしい思い出だけれど、
あんなに頑張った自分が愛おしい。
「ああー!遅れちゃった!菜々の結婚式…」
閉ざされた教会の前で私は後悔した。
もっと早く起きていたら、電車の遅れには合わなかったのに。
「菜々綺麗だろうな…」
教会の扉の前でどうしようかと思っていたら、
突然、教会の扉が開いた。
「わぁー、香菜ちゃん!」
「菜々綺麗…おめでとう!結婚式遅れてごめんね」
「いいのよ、かなり心配したけど」
「まだ、間に合う?」
「うん、もちろん香菜は特別だし。親友でしょ?」
「菜々、綺麗だよ…」
「ありがとう」
菜々は私の為に少し結婚式を遅らせてくれていた。
私は遅れて席についた。
式が進んでいく。
本当に菜々は幸せそうで、私がキューピットになった二人はこれ以上ないほど輝いていた。
誓いのキス。
誓約。
指輪の交換。
式は厳かだった。
式に遅れてしまった事は私のミスだったけど、あの二人を出逢わせた事は本当に良かったと思った。
皆からの祝福の声に囲まれて、二人は本当に幸せだったんじゃないかな。
後から、結婚式の写真が送られて来た。
そこには美しい菜々のウエディングドレス姿と、旦那様の素敵なタキシード姿があった。
女性は何故、ウエディングドレスを着ると綺麗になるんだろう…そんな事を考えた午後だった。
あんな女がいたなあ…
ぐらいに思い出したり
頭に浮かんでくれれば良い
「世界の終わりに君と」