『カラフル』
マーブルチョコとか、ドロップス、グミ、ラムネ。
絵の具、色鉛筆、クレヨン、折り紙、色画用紙。
公園の遊具、遊園地、イルミネーション、花火……。
ランドセル。洋服。髪色。
僕たちは昔から、どんな色が好きかと問われてきた。
自己紹介でもよく言うし、初対面の人との話のきっかけにもなる。当たり障りのない例文。
あまりにもカラフルだ。エメラルドグリーンが好きだなんていう小学生が割といた。金や銀の折り紙は重宝された。赤い上履きは女子みたいで嫌だと言う男子高校生がいた。
僕の記憶は色なしでは語れない。
それは僕の瞳が色を捉えられるからだ。
カラフルを知ってカラフルと共に生きていく。
『楽園』
楽園とは真っ白な空間だ。
ただ地面には一面花が咲いていて、そこで彼女達は微笑むのだ。皆揃いの白いワンピースを着ている。
そこには私を害するものは一つもない。
彼女達を害するものも一つもない。
やさしくて穏やかであたたかくて、儚い。
心地の良い場所。
だけど、ずっと楽園にいて、それで私達は幸せなのだろうか。そこは本当に楽園なのか?
『善悪』
善悪なんてころころ変わる。
人によって違うのは当たり前だけど、
状況や気分によっても変わってしまうから、
昨日善だと思ったものが今日は悪かもしれない。
本当に不確かなもの。
善人にも少しは悪なところがあるし、
悪人にも少しは善なところがある。
と、僕は信じていたい。
自分が悪になったとき、全人類から「お前は悪だ」と責められたら怖くて悲しくて泣いてしまうから。
だから僕は絶対的な悪はないと思うし、絶対的な善もないと思う。
嫌われ者のあの人にだって、きっと善いところはあったんだ。あの人が亡くなったら悲しむ人は必ずいる。
『流れ星に願いを』
3回願い事を唱えるとか無理だと思う。
けど、だからこそ試したくなるんだし、3回言えた時には願いが叶うんじゃないかと期待してしまう。
地球には毎日1トンの流星が降り注いでいるらしい。
思っていたよりも多いんだな。
例えばそれがお星さんからの攻撃だったら面白いのに。
俺は星が好きだから、流れ星が見れた時点で満たされちゃう。「流れ星が見たい」が願いなら、願う間も無く叶っちまう。最高だな。
『ルール』
ルールがなくても生きられるけど、
ルールがあった方が簡単に生きられる。
「あれはしちゃだめ」「これはこうするもの」
いちいち自分で考えなくても、ルールが標準の答えを示してくれる。
それに従っていればとりあえず怒られない。
「どうしてしちゃダメなんだろう?」
「本当にこうするのが正しいのかな?」
自分なりの答えを探すのも大切。
でも、全てを自分で考えて答えを導き出すのは大変だから、一から自分だけのルールを作るのは大変だから、みんなで守る指針となるルールがあるのだと思う。
つまりは思考停止してるんだな。
ルールは疑うためにある。