029【心の灯火】2022.09.02
そんなにすごいことを書いているわけじゃない。にもかかわらず、いつも♡を贈ってくれる友に感謝。あなたからの通知は、私の心の灯火を、ぱっと強く明るくしてくれる。
インターネット上で♡を交わしあうだけの仲だから、お互い、顔も知らない。声も知らない。知っているのは、お互いが、どんな文字列を綴るかだけ。それでも、気心が通じ合うことは充分伝わる。
最近、私からは♡を贈れていなくて、ゴメン。まだメンタルやられたのから回復しきってないんだ。
あともうすこし待ってて……元気になったら、私もあなたのところに、♡の灯りをともしにいくからね。
028【開けないLINE】2022.09.01
ある日のことだった。きゅうにLINEを開けなくなった。アイコンをタップしてもタップしても、LINEが開かなくなってしまった。
パニックになりそうになりながら、家族にたずねてみた。家族のスマホは、ちゃんとLINEが開いた。翌日、職場の人にもたずねてみた。やはりちゃんと、LINEは開いた。そして、なぜ私のスマホだけきゅうにLINEが開けなくなったのか、だれもおもいあたるふしがなかった。インターネット関係に詳しいS君なんかは、親切にも一時間くらいあれこれ調べてくれたが、同じような症状はヒットしなかった。
結局、そのままひと月たった。私のLINEはいまだに開けない。だけど、開けないなら開けないなりに、なんとかやっていけている。それに、LINE特有のわずらわしさから解放されて、実は、ホッとしたりしてるのだ。
もう、ホンネをいうと、このままなおらずいてくれるほうがありがたいんだけど……みんながあいかわらず心配してくれてるから、さすがにそれはナイショにしている。
027【不完全な僕】2022.08.31
不完全な僕だから、大人になるまで毎日学校に行って勉強しなきゃいけないんだ。だけど、僕は不完全だから、明日から突然学校に行けなくなるかもしれないんだ。あっちにころんでも、こっちにころんでも、どっちにころんでも、不完全のデコボコだらけ。それが僕。
もしかしたら、一生うまくころがれないかもしれない。けれど僕は、ずっと、僕らしく、やっていく。だってね、不完全でも僕は僕。僕は、僕でしかありえない。このデコボコもまるごといっしょで、僕は、僕らしい僕なんだから。
だから、僕は僕らしいやり方で、このデコボコをおぎなっていくんだ。できるなら、僕にちょうどいいペースでやっていけたらうれしいんだけど。
父さん、母さん、それから先生。
僕が僕らしくやっていけてるかを、ちゃんとみててね。まずは、大人になるまで、ゆっくり、じっくり、ね。
026【香水】2022.08.30
さようなら、あなた。もう二度と、会うことはありませんね。だから、あなたからもらったこの香水も、捨ててしまいます。
私は、香りをつけるのはあまり好きではなかった。ただ、あなたがリクエストするからまとっていただけ。あなたとの縁が切れるいま、私は無香無臭の私にもどります。
香水は瓶の半分より下に減っています。それほど長かったえにしでした。だけど残りのそれもティッシュにぜんぶ染み込ませて、燃えるゴミの日に。サンキャッチャーのようにきらきらしたこの瓶も……お気に入りだったけど、燃えないゴミの日に。
香りの微粒子すら、一切残さずに。さようなら。
025【言葉はいらない、ただ・・・】2022.08.29
上等の紅茶葉に、沸かしたての湯を注ぎ、蓋をする。
言葉はいらない、ただ……砂時計の砂が落ちきるのを待つだけ。
夏休みもあと数日。きょうの夕焼けは、ことのほか綺麗です。