題.街へ


いそがないと。

お家で、かあさんが待ってる。

街へ。街へ。


ゆきが、つめたい。

はやく、もっと、はやく。

はやく、てぶくろをかいに、行かないと。

街へ。街へ。


お家へ。お家へ。

いそがないと。

はやく、かあさんのところに

かえらないと。

題.終わらせないで


きみの姿が分からなくなって

諦めて、さくらの枝を切ろうとした。

そんなとき、不意に聞こえた。

「信じて」って訴える声が。

題.飛べない翼


空を飛べなくなった、青い鳥。

雲の近くまで行きたいのに行けない、

自分のことを「幸せの青い鳥」と呼ぶ人たちのことを思い出す。

でも、もう飛べないから、幸せなんて二度と運べない。

そう思っていたら、ある子どもに言われた。

「あなたのお羽、とってもきれいだね。青空みたい」と。


飛べなくなっても「幸せの青い鳥」と呼んでくれる人のことを考えた。

　まだ、今の自分でも、きっと幸せは運べる。

題.きっと明日も


あなたは生きていると思いながら

あなたに会うべく、私も生きなきゃと思う。

題.静寂に包まれた部屋


部屋が静寂に包まれたんじゃなくて

部屋が静寂を包んだのかもしれない