sum

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6/27/2023, 2:09:19 PM

ここではないどこかへ行きたいと、最近よく思う。
誰も知らないような土地で、自分のことを誰も知らない環境で。一からまた再スタートしたいと思っている。
仕事があるからとか、区切りのいいタイミングじゃないからとか、沢山理由をつけて何も進まないまま。
勇気が出たらまた違う場所で歩きだそう。

6/27/2023, 9:16:04 AM

君と最後に会ったのはいつだっけ?
高校の卒業式、いや春休みにも会っているはずだ。
君が県外の大学に進学するから、最後に君の家でパーティをしたんだっけ。
俺は君の家の前、俺の家の隣でそんなことを思い出していた。
久しぶりに君が実家に帰ってきた、という連絡を受けた。
チャイムを押して、随分と雰囲気の変わった君がドアを開けた。
綺麗になったな。

6/25/2023, 10:41:31 AM

花見の季節になった。
人々は桜を見るために名所に向かって歩いていく。
「ここからでも綺麗だね」
そこに向かう途中、君はそんなことを言った。
「うん」
君が微笑んだその顔を直視出来なくて。
視線を下げた先に見つけた、狭い路地。
そこを通って開けた場所に出ると一面の桜が真っ直ぐに咲いていた。
繊細な花のようで、
「綺麗だね」
花も、君も。

6/24/2023, 10:40:40 AM

一年後、俺はどうしているのだろうか。
高校を卒業して、きちんと働くのか。それとも働けずに日々を生きるのか。
高校の最終学年の夏、そんなことを考えていた。
そんな不安を打ち明けたら、あなたはそっと俺の背中に手を当てた。
「大丈夫。君ならちゃんと生きていけるよ。俺が保証する。また何かあったら話しなさい」
優しい言葉と手の温もり。
俺は顔を上げて頷いた。

6/23/2023, 10:04:29 AM

「子供の頃の話、聞かせてよ」
そう話を振られた。
「そんな昔の話面白くないよ」
「いいから」
その瞳は輝いている。
子供の頃はずっと生きにくかった。
家庭環境や日々を上手に生きられなかったこと。
その一つ一つを、飲み込む君が飲み込める量にして、語る。
「そっか」
小さく息を吐いた。
いつか笑い話に出来たら、この話をもっとしたいと思う。

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